Booksベストセラー週間総合ランキング4月4日~4月10日では、『犬と私の10の約束』(川口晴)と『脳を活かす勉強法』(茂木健一郎)の2タイトルが再浮上してトップテン入りした。一方、新登場で総合ランキングにトップテン入りしたタイトルはなかった。

3月28日~4月3日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 ダーリンは外国人 with BABY(メディアファクトリー) 小栗左多里/トニー・ラズロ
2位 B型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
3位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也
4位 ホームレス中学生(ワニブックス) 田村裕
5位 犬と私の10の約束(文藝春秋) 川口晴
6位 流星の絆(講談社) 東野圭吾
7位 女性の品格(PHP研究所) 坂東眞理子
8位 ぼく、オタリーマン。(3) よしたに
9位 脳を活かす勉強法(PHP研究所) 茂木健一郎
10位 ヘキサゴンドリル(扶桑社)

単行本フィクション部門に目を移すと、『ラスト・ゲーム』(かな)が新登場で6位にランク入り。本作は「第2回日本ケータイ小説大賞」でTSUTAYA賞を受賞した作品。父親の影響でバスケットボールに力を注ぐ高校生の主人公。だが、いつまでもバスケットボールに熱中していても良いのかどうかについて気の迷いもある。そんな若者の姿を、バスケットボールを軸に進路への悩みや恋愛を絡めながら等身大に描く。作者の視点が登場人物と同じ高さにあり、主人公らと同じ高校生などには特に共感できる部分が多そうだ。大人が読むと青春を思い出して遠い目になってしまいそうな一冊。

単行本ノンフィクション部門では、『A型 自分の説明書』(Jamais Jamais)が新登場で7位にランク入りした。本著は、今週総合ランキングで2位になっている『B型 自分の説明書』の姉妹書。いい人として振る舞うものの、それゆえに苦労も多い……というA型人間の姿をユニークに分析している。

今週の注目

日本珍スポット100景(ぴあ/五十嵐麻理/1,200円(税別))

世界最大の大仏がどこにあるかご存じだろうか。なんとなく中国? それともタリバンが破壊したバーミヤンの石仏?正解はそのどちらでもなく、茨城県牛久市である。ここにはギネスに「世界最大の大仏」として正式に認定された高さ120mもの大仏が空を覆うように直立している。120mと言っても実感がわかないが、自由の女神の約3倍、奈良の大仏は手の平に乗るほどと聞けばそのすごさも想像できようというもの。「牛久大仏」と称されるこの大仏は一般に公開されており、拝観料を納めれば胎内巡りも楽しめる。

本著はそんな地元の人以外にはあまり知られていない、いやもしかしたら地元の人もあまり行かないかもしれない日本全国の「珍スポット」を紹介する本。著者は学生の頃から珍スポット巡りを趣味としており、本と同名のブログも運営している。だが珍スポットは後継者難や客入りの不足などの原因により近年減る傾向にあるとのこと。本著は少しでも珍スポットが存続して欲しいとの思いを込めて書き上げられた。

突如として敷地内に巨大なピラミッドが出現したり、むやみにおどろおどろしかったり、世界にふたつとないと称するお宝が無造作に置かれていたりと、その「珍」具合は施設によって千差万別。しかし寂れ具合はなぜかどこも同じだ。1人で行くと怖そうなので、ノリのわかる友人を誘って本著を片手に実際に珍スポットを訪れてみることをお勧めしたい。……しらけた空気が漂うかもしれないが。