いつものようにゲームの発売が集中する木曜日(今週は10日)に取材を行ったわけだが、天候がかなり悪く、夕方にはどしゃ降りの雨が秋葉原を襲った。そのためか人通りもまばらな感じで、歩いている人も傘を差しながら足早に駅に向かう人が多かった。発売アイテムを見ると、ゲーム、DVDも少なく……というかなりピンチな状態。しかし、プラモデルではバンダイの新製品が数多く発売されていた。
モンハンも再入荷。もう品切れしない!?
既報のとおり、国内出荷が150万本に達したとされる『モンスターハンターポータブル 2nd G』だが、アソビットゲームシティでは再販分が入荷していた。在庫もそれなりにあったようだが、人気ソフトなだけに購入の機会を逃すと、次はいつ買えるのかわからない。まだ入手していない人はお早めに。
今週、新発売となったゲームの中で注目作と言えばやはり任天堂のWii専用ソフト『マリオカートWii』だろう。予想どおり、アソビットゲームシティでは店頭にて発売プロモーションが行われていた。Wiiリモコンのモーションセンサー(傾きや動きの変化を検出)を利用した操作により、白熱のアクションレースが楽しめる。プレイ人数は1~4人(Wi-Fi対戦時は2~12人)まで可能。メーカー希望小売価格は5,800円(Wiiハンドル同梱)、またWiiハンドル単体が1,200円。
サンライズインタラクティブからはプレイステーション 2専用ソフト『バトル オブ サンライズ』が発売された。これはサンライズのアニメ作品『銀河漂流バイファム』『装甲騎兵ボトムズ』『機甲界ガリアン』『蒼き流星SPTレイズナー』『機甲戦記ドラグナー』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『絶対無敵ライジンオー』『勇者王ガオガイガー』といったサンライズ歴代のキャラクターたちが、オリジナルストーリーで共闘するシミュレーションゲームとなっている。戦闘シーンでは本編声優を起用し、オリジナル楽曲も収録しているというファンにも納得の演出でバトルが繰り広げられる。メーカー希望小売価格は8,190円。
弊社(毎日コミュニケーションズ)からは、講談社「月刊アフタヌーン」で連載中の『しおんの王』のニンテンドーDS専用ソフトが発売された。ジャンルはもちろん"将棋"。プレイヤーが主人公・安岡紫音になってオリジナルストーリーを進めるモードや、棋風を原作どおりに再現した8人のキャラクターと自由に指せる「対局モード」を搭載。また、将棋のルールを一から覚えることができる「ルール編」と、実際に指すときのコツを学べる「実戦編」といった入門講座も備えている。メーカー希望小売価格は5,040円。こちらでも販売しているので、興味のある方はどうぞ。
マイルストーンからは、Wii専用ソフト『カラスWii』が発売。ショット、ソード、シールドの3種類の装備と特殊攻撃D.F.Sを武器に敵と戦う、縦スクロールシューティングだ。ソードはWiiリモコンに対応し、振ることで攻撃可能となっている。また、前2作の『カオスフィールド』『ラジルギ』も収録し、1本で3作のゲームが楽しめるお得なパッケージとなっている。メーカー希望小売価格は5,040円。
プロトタイプからはプレイステーション 2専用ソフト『神曲奏界ポリフォニカ 0~4話 フルパック』が発売された。本作では、これまでに発売されていた『神曲奏界ポリフォニカ』と『神曲奏界ポリフォニカ 3~4話完結編』が1枚のディスクに収録され、入れ替えなしでゲームがプレイ可能。また、全ての音楽を網羅した「音楽モード」と、CGを一挙に閲覧できる「CGモード」が新たに搭載されている。メーカー希望小売価格は4,515円。
著名人の多くが絶賛の時代劇アニメ映画リリース開始
2007年公開の劇場用アニメ『ストレンヂア 無皇刃譚』が、バンダイビジュアルからDVDとBDで発売された。刀を封印した凄腕の素浪人「名無し」と謎を宿した少年「仔太郎」の一行に、大陸から渡来した明国の刺客が襲いかかり、血で血を洗う死闘が繰り広げられる。庵野秀明、大友克洋、押井守、今敏、神山健治なども絶賛するクオリティの高い時代劇アニメ作品。弊誌レビューでも語られているので、ぜひ参考にしてもらいたい。メーカー希望小売価格はDVD初回限定版が9,240円、通常版が3,990円、ブルーレイ版が10,290円。
キングレコードからは、TVアニメ『みなみけ』の最終巻となる『みなみけ 4 期間限定版』が発売された。保坂の暴走(妄想)ここに極まる、といった感のある10~13話までを収録。ミニドラマが収録されたCD付きでメーカー希望小売価格は8,400円。来月からは作画の雰囲気が変わった『みなみけ おかわり』のリリースが開始される。
ここからはCD発売情報。「ニコニコ動画」を活躍の場として様々な曲を"歌ってみた"ニコニコアーティストたち。その歌声を収録した、ある意味レーベル自らが掟破りをしたとも言えるアルバム「ランティスの缶詰 by Nico Nico Artists」が、ランティスから発売。同社の楽曲を原曲そのままにカバーしているため、キーが合わないこともしばしば。それがまた楽しく感じるユニークかつ心に響く。価格は3,000円。
同社からは、TVアニメ『君が主で執事が俺で』のオリジナルサウンドトラックも発売された。楽曲はElements Gardenの上松範康&藤間仁が担当。OPテーマ「跪くまで5秒だけ!」やEDテーマ「Butler スイッチオーン!」のTVサイズも収録された、全44曲構成となっている。価格は3,000円。
DEARSからは、「若本規夫の雑学語録100 Vol.1」が発売。声優の若本お兄様(レーベル裏面より)による名調子で、雑学語録が学べる画期的(?)CDだ。価格は1,575円。ちなみにVol.1という表記があるということは当然Vol.2もあり、こちらの発売日は5月9日となっている。
名脇役のフィギュアたちと、漢たちの乗り物
グッドスマイルカンパニーからは『涼宮ハルヒの憂鬱』に登場するSOS団名誉顧問の鶴屋さんが、ねんどろいどになって登場。通常の表情のほかに『朝比奈ミクルの冒険 Episode00』で演じていた「ユキの操り人形時の顔」と「爆笑顔」ほか、おまけパーツとして操り人形時の腕と足、ピースした手首、トレイ&持ち手首が付属する。カチューシャも取り外し可能となっており、バリエーション豊かなポーズを決めることができる。ノンスケール(全高約100mm)のABS&PVC塗装済可動フィギュアで、価格は3,000円。
同社からは『Fate/hollow ataraxia』の「セイバー ~妄想・麗しのメイド編~ 」「遠坂 凛 ~妄想・貴らかなメイド編~」に続き、「ライダー ~妄想・慎ましきメイド編~」が発売された。大人な雰囲気を持つライダーにメイド服が、バッチリ似合う。眼鏡はエッチングパーツにより、取り外しが可能。1/8スケール(全高約215mm)のPVC塗装済完成品で、価格は5,800円。
マックスファクトリーからは、『夜明け前より瑠璃色な』のヒロインであるフィーナ・ファム・アーシュライトが水着姿で立体化された。ちょっと恥ずかしげな表情に心をくすぐられる一品。ブルーを基調とした色彩のパレオと帽子は着脱可能となっている。1/8スケール(全高約200mm)のPVC塗装済完成品で、価格は6,300円。
タキ・コーポレーションからは『一騎当千 Dragon Destiny』の関羽雲長がまたまた製品化。その名も「キャストオフ&コンパチ式フィックスフィギュア 関羽雲長 チャイナドレスver.」で、チャイナドレスは脱がせると紐パン……というセクシーな姿が現れる。さらにスクール水着まで付属するという、サービスしすぎな感のあるフィギュアとなっている。1/7スケールのPVC&ABS塗装済完成品で、価格は9,240円。
コトブキヤからは、セガの『シャイニング・ウィンド』に登場する主人公のパートナーにして、美貌の持ち主「クレハ」が発売。長い髪やブラウンアイ、和服をアレンジした艶やかな衣装などが特徴的なクレハのかわいらしさを余すことなく再現している。1/8スケール(全高約210mm)のPVC(一部ABS)塗装済完成品で、価格は6,090円。
同社からは『機動警察パトレイバー2 The Movie』に登場する陸上自衛隊攻撃型ヘリ「ヘルハウンド」も発売となっている。特徴的な下半角の主翼、尾部テイルローターの代わりに取り付けられたカウンターノズルや、コンテナ収納用ウイング折りたたみ機構を再現。1/72スケール(全長約190mm)の組み立て式プラスチックキットで、価格は3,990円。
さらに同社からは『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』の「武神装攻ダイゼンガー"逸騎刀閃"」が発売された。ダイゼンガーとアウセンザイター(プフェールト・モード)がセットになった製品で、ダイゼンガーにはアウセンザイターに騎乗する為の腰部接続パーツや、マント、表情付きフェイスパーツ(咆哮)が付属する。また、アウセンザイターは、台座を使用する事で前足を上げたポージングで展示が可能となっている。ノンスケール(全高約400mm)の一部塗装済みプラスチックキットで、価格は17,640円。
ここからはバンダイ祭り(?)がスタート。まずは『コードギアス 反逆のルルーシュR2』の主役NMF(ナイトメアフレーム)、ランスロットエアキャヴァルリーが完成品のメカニカルコンプリートモデル第1弾として早くも発売。フロートユニットは着脱可能で、翼の開閉も再現。武器はヴァリス、メーザーバイブレーションソード、スラッシュハーケンなどが付属する。価格は6,090円。
こちらも『コードギアス 反逆のルルーシュ』からNMF第2弾として、「1/35スケール メカニックコレクション 紅蓮弐式(グレンニシキ)」が発売された。右腕のカギ爪は様々なポージングが可能なほか、背部にあるコクピットハッチが開閉するギミックなども再現。価格は2,100円。ガンプラ関連では『機動戦士ガンダム00』より、「1/144 HG ガンダムスローネドライ」が発売。バックパックとGNシールドポッドのハッチ開閉機構や、別売りの「1/144 HG ガンダムスローネアイン」との組み合わせでGNハイメガランチャー状態の再現も可能となっている。価格は1,680円。
同社のR3(リアルロボットレボリューション)シリーズからは、『戦闘メカ ザブングル』後半からの主役メカ「ウォーカーギャリア」が発売された。設定どおりギャリィウィルとギャリィホバーへの完全変形・分離が可能。足底のスパイク部にラバー素材を採用し、加重による沈み込みの設定と滑り止め効果を両立させている。1/100スケールキットで、価格は6,300円。
取材を終えて
とにかく取材日は、大雨による電車の発車時刻の遅延などもあり家路に急ぐ人が多かったようだ。ショップの各フロアを覗きにいっても店員以外に誰もいなかったりと、新作ソフトの発売日にしてはやけに寂しかった気がする。
冒頭でも述べたように、各メーカーは3月の決算期を終えて一段落といった状態となり、目玉となるアイテムの数が絶対的に少ないのもその原因であると思う。ゲームの発売に至っては来週も結構壊滅的なタイトル本数であり、早く夏に向けてビッグタイトルが洪水のように押し寄せてきてもらいたいと願うばかりだ。