「新生活を始めるにあたり、自分だけの新しいパソコンが欲しい」という人が多いだろう。そんな場合は、低価格が魅力のエントリー向けノートパソコンがオススメだ。そのなかから今回は、マウスコンピューターの「LuvBook PL300S2」を紹介しよう。
LuvBook PL300S2は、通販限定の低価格ノートパソコンだ。マウスコンピューターのオンラインショップでなら、最安値6万9930円で購入できる。さらにBTOでスペックを変更することも可能だ。楽天市場やアマゾンなどの主要通販サイトでも購入できるが、そちらは若干スペックが上で固定のため、直販での最安値に比べて1~2万5000円程度高い。機能やスペックは求めないからとにかく安く買いたいという人や、スペックにいろいろ手を入れたいという人は直販モデルをチョイスするといいいだろう。
プリインストールOSには、Windows Vista Home Premiumを搭載する。エントリーPCのなかにはHome Basicが搭載されている製品もあるが、はっきり言ってHome Basic搭載モデルを選ぶ理由はない。バックアップ機能やDVD書き込み機能、さらにWindows Aeroなどの多くの優れた機能が使えず、快適さが失われるからだ。これらの機能を使おうとするなら、ほかの無料/有料ソフトを用意しなければならない。その点で、低価格モデルでありながらも上位エディションであるHome Premiumを採用している点は評価が高い。
液晶ディスプレイには、15.4型ワイドWXGAの光沢液晶を採用。ほかのエントリーノートと同様の一般的な仕様だ。特に見にくさを感じることはなく、室内で使うぶんには何の問題も感じられなかった。ただし光沢液晶の性質上、屋外では光の反射等で見えづらく感じた。
キーピッチはノートにしては比較的大きく、打ちづらいということはない。そもそも本体がB4サイズ程度と大きいので、キーボード部やパームレストはかなり余裕を持って設計されている。
CPUは、Celeron 530(1.73GHz)を搭載。チップセットはIntel GM965 Expressで、メモリは1GB PC2-5300 DDR2(512MB×2、最大2GB)だ。現在はデュアルコア以上のCPUが標準なだけに、シングルコアのCPUでは動作が心もとないのは確か。ほかのエントリーPCでもほぼ同じ構成だが、同じ価格帯でもCeleron 540(1.8GHz)を搭載している製品も多いことを考えると、若干CPUのパワーが足りないようにも思う。実際、パソコンの性能を測るベンチマークソフト「3DMark06」で計測してみたところ、CPUのスコアは755だった。とはいえ決して高いとは言えないが、ビスタの利用には十分であり、OSのチューニングしだいではより快適になるだろう。
メモリスロットは2基用意。より快適に使いたくなったら、メモリを増設すればいい。ただし、本体裏のカバーが開けづらく、増設にはちょっと手間がかかる |
本体裏面のカバーを開けた状態。大きなファンとヒートシンクが配置されているが、動作音や発熱は気にならない程度 |
グラフィックス機能はチップセット内蔵のX3100を利用。『3DMark06』の"3DMark06 Score"(総合評価点)は420 3DMarksだった。Vistaのパフォーマンスチェックでも、グラフィックスのサブスコアが3.1と、ギリギリ使えるレベルの評価だ。最新の3Dゲームをプレイするのは少々厳しいが、ネットの閲覧やメールチェックが主な目的なら、まったく問題はない。
ハードディスクには、Serial ATAの80GBを採用。この価格帯のノートパソコンとしては一般的な容量だ。大規模なソフトや大容量ファイルを大量に扱うのでなければ、問題なく使える。光学ドライブは2層書込対応DVDスーパーマルチで、CD、DVDならどんなメディアでも利用できる。また、SDメモリーカードやメモリースティック・xD-ピクチャーカードに対応したマルチカードスロットを搭載。USB端子は3つで、左側面にひとつ、背面にふたつという構成になっている。右側面にUSBポートがないので、マウスを使う右利きのユーザーは、コードが短くなってしまうので注意が必要だ。
LAN機能は、有線の100Base-TX/10Base-T LAN端子を搭載しているのみ。無線LAN機能がないのは残念だ。さらに、PCカードスロットもないので、無線LANを利用するにはUSBタイプの子機を選ぶことになる。この場合、3つしかないUSB端子をひとつ消費してしまうので、周辺機器をいろいろ使いたいユーザーはしっかり検討しておくべき。
バッテリー駆動時間はカタログでは、約1.75時間となっている。試しにすべての省電力設定をオフにした状態で「FINAL FANTASY XI Official BenchMark」をLowモードのデモモードでループさせてみると、自動的にスタンバイに入るまでの時間は約63分だった。持ち運べるモバイルノートとして使うには駆動時間が短く、さらに重さが2.5kgであることを考えると、省スペースのデスクトップPC代わりに使うのが最善だろう。
全体的に見てみると、初心者向けには十分で合理的な構成だと言える。メーカーの無償保障期間は1年間で、さらに365日24時間の電話サポートにも対応しているので安心だ。またマウスコンピューター独自のサービスとして、5年間の買取保証サービスも付いている。使用年数や状態に応じて金額は変化するが、最大で2万8000円で買い取ってくれることを考えれば、かなりお得なサービスだ(詳しくはメーカーサイトを参照)。新しく自分専用のパソコンが欲しい人や、ビスタ搭載のサブノートを探している人におすすめしたい。
ベンチマーク
3DMark06(800×600ドット) | CPU Score | 1933 |
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3DMark | 5705 | |
フルパワーモードにてFFBenchをローモードでループさせたバッテリ持続時間(9セルバッテリ使用) | 1時間03分3秒 |
スペック(テスト機)
CPU | Celeron 530 |
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チップセット | Intel GM965 Express |
メモリ | 1GB(最大2GB) |
グラフィックスチップ | チップセット内蔵 |
ディスプレイ | 15.4型ワイド光沢液晶(1280x800ドット) |
HDD | 80GB(Serial-ATA、5400rpm) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
有線LAN | 内蔵(10BASE-T/100BASE-TX) |
無線LAN | なし |
Bluetooth | なし |
モデム | なし |
Webカメラ | なし |
その他の主な機能 | 特になし |
メディアカードスロット | 内蔵(SD/MS/MMC対応) |
拡張カードスロット | なし |
インタフェース | 外部ディスプレイ(D-Sub15ピン)、USB2.0×3、ヘッドホン出力、マイク入力、IEEE1394(4ピン) |
本体サイズ | 357(W)×266(D)×18.5~36.3(H)mm |
本体重量 | 約2.5kg |
バッテリ駆動時間(公称) | 約1.75時間 |
OS | Windows Vista Home Premium |
価格 | 6万9,930円から |
(dcp)