ヤマハは9日、サウンド・プロジェクターの新モデル「YSP-600」を発表した。発売は5月下旬を予定しており、価格はオープン。市場価格は7万5,000円前後と予想される。

コンパクトなサウンド・プロジェクターシステム「YSP-600」

YSP-600は、HDMIのCEC(相互機器制御機能)により、多くのメーカーのテレビやビデオなどと連係操作させることが可能なサウンド・プロジェクター。現在、シャープの「AQUOSファミリンク」、松下電器産業の「ビエラリンク」、東芝の「レグザリンク」、日立製作所の「Woooリンク」、三菱電機の「REALINK」との動作検証が済んでおり、これらに対応した機器との電源や入力切り替えを連動させることが可能となっている(対応する機種についての詳細は同社公式サイトで確認できる)。

HDMI端子は、入力2系統、出力1系統を装備する。デジタル音声入力端子(光2系統/同軸1系統)も備えており、テレビとレコーダー、同製品を接続する際に、テレビ側の音声もサラウンド化したい場合には、こちらも併用することとなる。このほかにアナログ入力を2系統装備する。また、低域が不足している場合に対応するため、サブウーファー用のプリアウト端子も装備する。

今回発表された製品は、フロントスピーカーのみでリアル5.1chサラウンド環境を作り出すシステムとなっている。一体型のボディに納められた複数の小型スピーカーを制御し、音のビームを作ることで、直接音と壁を利用した反射音を組み合わせ、5.1chスピーカーのサラウンド環境を構築するというものだ。ビーム用に使用されているスピーカーは2.8cm径のものが16本。さらに8cm径のウーファーが2本搭載されている。

ボディは幅610mm×高さ120mm×奥行き220mm(最大寸法)とコンパクトで、質量は8.5kg。セッティングの自由度は高いが、小型モデルであるため、シアターラックシステムを構築するためのラックは用意されない。