東芝は9日、デジタルハイビジョン液晶テレビ「REGZA」4シリーズ、10機種を発表した。いずれもオープン価格で、発売日、市場予想価格などは表のとおり。
シリーズ | 製品名 | 発売予定日 | 予想価格 |
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ZH500 | 52ZH500 | 5月上旬 | 60万円前後 |
46ZH500 | 50万円前後 | ||
ZV500 | 42ZV500 | 6月中旬 | 40万円前後 |
37ZV500 | 35万円前後 | ||
RH500 | 42RH500 | 7月上旬 | 40万円前後 |
37RH500 | 6月上旬 | 30万円前後 | |
32RH500 | 23万円前後 | ||
CV500 | 42CV500 | 7月上旬 | 25万円前後 |
37CV500 | 5月中旬 | 23万円前後 | |
32CV500 | 4月下旬 | 16万円前後 |
REGZAシリーズの新ラインナップは、HDD内蔵でネットワーク・録画にも対応した「ZH500」シリーズ、ネットワーク・録画に対応した「ZV500」シリーズと、ネットワーク録画対応モデルが、HDD内蔵タイプと非内蔵タイプの2シリーズに増えている。また、HDD内蔵モデルは「HR500」シリーズに、シンプルモデルは「CV500」シリーズへと変更された。なお、「RF350」シリーズは今後も継続販売される。
新ラインナップの最大の特徴は、全機種に搭載される「おまかせモード」。同社の液晶テレビは、「あざやか」「標準」「映画」「メモリー」「テレビプロ」「映画プロ」といった映像モードを搭載している。また、バックライトや黒レベル、色合い、明るさ、色温度、シャープネスなど、個々の項目について直接調整することが可能だ。しかし、同社の調査によると、ソースや部屋の環境によって映像モードを積極的に変更しているユーザーは、全体の3%程度だという。
おまかせモードは、ソースの種類を、例えばフィルム素材なのかビデオ素材なのかといったように認識。さらに、明るさセンサーによって部屋の照度を認識し、それにあった映像設定を自動的に行う。ここまでは、従来製品の機能としてすでに存在する。新REGZAのおまかせモードは、まず部屋の照明の色を電球色と昼白色どちらかに設定。カレンダー、時刻情報をもとに、照明器具の使用時間を推測し、照明器具を使用している時間になると、その照明器具の色に合った色温度に自動設定される。これらの組み合わせにより、日中のリビングではメリハリのある色調に、部屋を暗くして映画を見る場合には映画の質感を再現する色調にといった調整が自動的に行われるようになる。
また、ZH500シリーズとZV500シリーズには、世界で初めて、ドルビーボリューム機能も搭載された。これは、ボリューム関係の総合的なコントロール機能で、番組とCMとで音量が異なる場合、それを補正するほか、映画などで突然大音量になるような場合でも、自動補正。また、テレビチューナー、ビデオ機器といった入力ソースごとのレベルの違いも吸収する。さらに、小音量で試聴している際の低温域や高音域の補正も行い、聞きやすさをアップする。
同社のテレビの特徴の一つとなっている録画機能に関しては、ZH500シリーズとRH500シリーズにHDDを内蔵。HDDは、従来の3.5型のものから、より省エネ性、低騒音性、信頼性の高い、同社製の2.5型のものに変更されている。容量は従来と変更なく300GB。なお、ZH500/ZV500/RH500シリーズでは、外部HDDの接続も可能だ。接続できるHDDは、ZH500/ZV500シリーズでは、USBタイプとLAN上のHDD、RH500ではeSATAタイプとなる。なお、従来のH3000シリーズでは、録画は内蔵HDDにのみ行え、外部HDDにはムーブのみ可能という仕様だったが、新モデルでは、直接外部HDDへの録画も可能となっている。
また、DTCP-IP対応のサーバーへのダビングもサポートされる。従来のREGZAでは、外部HDDにムーブしたコンテンツは、録画した元のREGZAでは楽しむことはできなかった。ところが新REGZAでは、録画したコンテンツをDHCP-IPサーバーにムーブすることで、ネットワーク上にあるすべてのDTCP-IPに対応したREGZAで、その映像を見ることが可能となる。なお、アイ・オー・データ機器より発売されるサーバー「ハイビジョン・レコーディング・ハードディスク 型番HVL4-G2.0」がこの機能に対応している。HVL4-G2.0は、4月下旬発売予定で価格は10万6,300円。HDDの容量は2TBとなっている。
ZH500ではさらに、ワンセグ録画機能もサポートされる。これは、ハイビジョン放送を録画する際に、同時にワンセグ放送も録画するというもので、録画したコンテンツはSDメモリーカードにダビングしてREGZAケータイで試聴することが可能だ。なお、これらの録画機能は、6月にスタートするダビング10に対応予定。
搭載されている液晶パネルは、ZH500シリーズが、1920×1080画素のハーフグレアVA方式パネル。ZV500シリーズとRH500シリーズの42RH500と37RH500が1920×1080画素のIPSパネル、32RH500が1366×768画素のワイドXGA VA方式パネルとなっている。なお、ZH500/ZV500シリーズと42RH500では、120Hz/10bit駆動と広色域バックライトを採用している。42CV500/37CV500はIPS方式のフルHDパネル、32CV500には、1366×768画素のワイドXGA VA方式パネルが採用されている。映像エンジンは、42HR500以上のモデルがパワーメタブレイン、37RH500以下のモデルが新メタブレインプロを採用する。