AMDは、米国で開催中のStorage Networking World conferenceにて、ストレージ市場向けのリファレンスデザインキット(RDK)を発表した。RDKは、CPUに同社の組込み向けAthlon X2デュアルコアプロセッサ新製品を採用しているほか、ストレージ器機向けの規格「Storage Bridge Bay(SBB) 2.0」に準拠したものとなっている。主にNAS(Network Attached Storage)やSAN(Storage Area Networks)といった器機を目的としたものだ。

組込み向けAthlon X2デュアルコアプロセッサの新製品は、モデルナンバーが「3400e」「3600+」「4200+」の3製品。低消費電力が特徴であり、3400eが22W、3600+および4200+は35Wとされている。ソケットはPC向けのAthlon 64 X2と同様のSocket AM2を採用しており、今回のRDK以外にも、従来からの組込み向けマザーボードと互換性を持つ。これら新製品は、「AMD M690E」チップセットと組み合わせることを前提にデザインされているほか、Broadcomの「HT-2100」および「HT-1000」チップセットも利用できる。

また、SBBとはStorage Bridge Bay Working Groupが推進する規格であり、2008年1月28日に策定されたバージョン2.0が最新。ストレージ器機におけるコントローラ部分をカートリッジ式にしたもので、同規格に対応するきょう体への互換性を実現。独立系ハードウェア ベンダー(IHV)の開発を容易にするものとされる。仕様では、コントローラ部のスロットサイズやベイサイズ、コネクタ形状や電気仕様、電源および冷却、簡易的な管理機能などが規定されている。