NTTコミュニケーションズは7日、インターネットで香りを配信する「香り通信」の携帯電話向けサービス「香り通信モバイル」を開発し、モニター利用実験を行なうと発表した。

香り通信モバイルは、既に提供されている「香り通信」を携帯電話でも利用できるようにしたサービス。携帯電話で広く利用されている映像(GIFアニメ)や音声(MIDI)に、リラックス、リフレッシュなどの心理的効用を持つとされる香りを組み合わせたコンテンツを、再生・編集・共有・交換できる仕組みを提供するという。香り通信は、ホテルや映画館などで導入されている法人向けサービスだが、香り通信モバイルは、PCを使わなくても手軽に香りを楽しめる個人ユーザー向けのサービスとして開発されている。

携帯電話の赤外線通信機能を利用して香り発生装置を直接操作する「赤外線通信方式」と、インターネットに接続したサービスゲートウェイを通じて外出先から香り発生装置を制御する「サービスゲートウェイ利用方式」の2方式が開発されており、それぞれ専用の香り発生装置が用意されている。モニター利用実験では2方式両方が対象となる。

赤外線通信方式 機器画像

サービスゲートウェイ利用方式 機器画像

実験は、男女20名の体験モニターを対象として10日から20日まで行われる。香りに対する潜在ニーズや香り発生装置のデザイン・操作性についての受容性などを検証し、事業化の可能性を検討していく予定だという。事業化する場合は、着信メロディ・音楽配信・占いなどと組み合わせたコンテンツや、住宅・自動車・家電・ゲーム機などにオプションとして組み込んで提供するなどのサービスモデルを想定している。

なおNTTコミュニケーションズは同日より、「香り通信モバイル」の商用化を共同で推進する協業パートナー企業を募集している。