Adobe Photoshopの次期バージョン (CS4) は、64ビット版のリリースがWindows版のみとなる見込みだ。Photoshopプロダクトマネージャーの公式ブログ「John Nack on Adobe」で明らかにされたもの。
ブログに投稿された4月2日付けの記事「Photoshop, Lightroom, and Adobe's 64-bit roadmap」では、CS4には現行のCS3と同様に32ビットネイティブ版を用意するとともに、64ビットネイティブ版をWindows向けに提供すると報告。3.75ギガピクセルのイメージを4コア / 32GB RAMのマシンで開く速度は10倍アップするなど、高いスペックを備えたマシンで巨大な画像ファイルを扱うときのパフォーマンスが大幅に改善されるという。
一方、CS4ではMac OS X向けに64ビットネイティブ版を提供しないことも明言。次々期のバージョン (CS5) での提供開始を目標にするという。現行のCS3をリリースしたときには、CS4でMac / Windows版とも64ビット化する計画を明らかにしていたが、AppleがMac OS X 10.5 (Leopard) でCarbon APIの64ビット化を行わず、Cocoaのみ対応させる方針をとったことにより、Photoshop本体およびプラグインに大幅な書き換えが生じたためとのこと。
現行バージョンのPhotoshop CS3は、Windows版とMac OS X版のいずれも、64ビット環境にネイティブ対応していない。これまで64ビット化を巡っては、Photoshopの設計者Scott Byer氏のブログに対応方針が掲載されたことがある。