au春モデルのフラッグシップとして登場した「W61CA」(カシオ計算機製)。500万画素クラスのデジタルカメラに加え、防水機能も持つよくばりな端末。ただし、auの最新プラットフォーム「KCP+」には対応していない。そのため、マルチウィンドウやガジェットといったauの最新機能は利用できない。でも、そんなことが気にならないくらい、さまざまな利用シーンに対応できる端末となっている。
まずは外観から。スタンダードな折りたたみタイプのW61CAだが、液晶部を裏返した「ビュースタイル」にすることで、全面液晶マシンとしても利用できる。W61CAのデザインは、G'zシリーズなどの特殊な機種を除いて、カシオのWIN端末のデザインとして踏襲され続けているもの。変わらないデザイン。それは、多くの人にとって使いやすいからなのだろう。
カラーバリエーションは、クチュールゴールド、モードグリーン、エスプリイエロー、ローブホワイトの4種類。電話機のフェイスには、えくぼのような凹状のくぼみがデザインされている。まるで、ゴルフボールのディンプルのよう。このデザインがメタリックな質感の電話機本体、カラーリングとあいまって、高級感あふれるスポーティーな印象を演出している。
テンキーは凸形状。各キーの中央やや下に盛り上がり部分を作った「ステップキー」の採用で、押しやすいよう配慮している。"1"から"9"、"0"、"#"、"*"の12個のキーはそれぞれ独立したキーに見えるかもしれないが、実はシートのようにつながっている。各キーの間に隙間がない、シート状のキーを採用することで、水の浸入を防いでいるのである。また、"5"のキーにはくぼみがあり、実際にキーを目で確認しなくても、ちょっと触っただけで分かるようになっている。各キーの凸形状、"5"のキーのくぼみが、ブラインドタッチをサポートしているのだ。各キーのサイズは約12.5×7mm、ストロークは約0.2mm。短いストロークでありながら、クリック感は十分感じられる。
そして、テンキーの上にあるのが、発信 / ペアキーと終話 / 電源キー。テンキーとの間にスペースを設けることで、押し間違いを防いでいる。一番上には円形のセンターキーが配置され、その周りにアプリキー、メールキー、アドレス帳キー、EZキー / AFロックキーが取り囲んでいる。本体の下端からテンキー下部("0"、"#"、"*)の間隔は約16.5mm。ヒンジ部中央からセンターキーまでは約20mm。液晶部を開いて持ってみると、重心はセンターキーの上端で、ちょうどカメラのあたりになる。
安定する持ち方を考えれば、おのずと人差し指がカメラのあたりに、親指がちょうどセンターキーの位置にくる。実施に使っていて気になったのは、この持ち手の位置。液晶部を開けてカメラを使おうとすると、指がカメラのジャマになり、気軽に撮影できない場面がよくあった。折りたたみタイプの携帯電話は、大きな液晶、使いやすいキーが特徴だが、結構テンキー下部が押しにくいものが多い。W61CAも、キーをヒンジ部に近づけてもらえれば、もう少し"0"キーが押しやすかったのにと思ってしまう。