BMW AG(ドイツ)は、"Sports Activity Coupe"をコンセプトにしたクーペスタイルの4WDモデル 「BMW X6」を発表した。パワーユニットにはツインターボの4.4L(リッター)V型8気筒ガソリンエンジンをはじめ、直列6気筒の3Lガソリン、3Lディーゼルなどが搭載される。
「BMW X6」は2007年のフランクフルトモーターショーや東京モーターショーにコンセプトカーとして出品された。ただし今回の発表にはハイブリットモデルは含まれず、2007年末のデトロイトモーターショーで公開されたバージョンとほぼ同じものとなった。
フロントのイメージはすでに日本でも発売されている「X5」に近いが、大きく異なるのはボディ後半。ルーフラインはテールエンドまで滑らかにカーブして下がり、ウエストラインは逆にテールに向けて高く伸びる。これらにより4ドアのスタイリッシュなクーペスタイルとなる。また後部のトランクは調整可能で、570Lから1450Lの容量を確保している。
パワートレインはBMW得意の4輪駆動方式「xドライブ」をさらに進化させたもの。前輪と後輪の配分を変化させるだけでなく、後輪左右の駆動力もコントロールする。これらによりいかなる路面に対しても適切な駆動力を配分するという。また、高い安全性のボディ構造をはじめ、3点式のイナーシャリールシートベルト(全席)、サイドエアバッグ、バイキセノンヘッドライト、2ステージのブレーキライト、ランフラットタイヤなどの安全装備を備えている。
「X6 xドライブ 50i」は4,395ccのV型8気筒エンジンにツインターボチャージャーを装備。最高出力は300kW(407bhp)/5,500~6,400rpm。0-100km/h加速は5.4秒、最高速は250km/hに達するX6シリーズのトップモデルとなる。燃費は約8.0km/L。
もうひとつのガソリンエンジンは「X6 xドライブ 35i」に搭載される。2,979ccの直列6気筒エンジンで、ツインターボを装備する。最高出力は225kW(306bhp)だが、1,300~5,000rpmという広い回転域で最大トルク400Nmを発揮するのが特長。0-100km/h加速は6.7秒、最高速度は240km/h、燃費は約9.2km/L。
ディーゼルエンジンを搭載するモデルは2種類。どちらも2,993cc直列6気筒だが、「X6 xドライブ 35d」はバリアブルツインターボを備え、「X6 xドライブ 30d」は通常のターボチャージャーとなる。前者は最高出力210kW(286bhp)、後者は173kW(235bhp)。燃費はそれぞれ約12.0km/L、約12.2km/Lとなる。
ボディサイズは各モデル共通で、全長4,877mm、全幅1,983mm、全高1,6901mm。ホイールベースは「X5」とほぼ同じ2,933mm。車両重量は2,070kgから2,190kgと、軽く2トンを超える。