米Adobe Systemsは31日、リッチインターネットアプリケーション (RIA) 実行環境「Adobe AIR for Linux」のα版を公開した。動作確認されているディストリビューションは、RedHat Desktop Linux 4とRedHat Enterprise Linux v5、Novell Desktop Linux 9、SUSE Linux Enterprise Desktop 10、Ubuntu 6.06。各ディストリビューション共通のインストーラは、Adobe Labsから無償ダウンロード可能。
今回のリリースは、2月にWindows版とMac OS X版が公開された「Adobe AIR 1.0」のLinux向けα版。基本機能はWindows / Mac OS X版に準じるが、ファイルタイプの登録や描画のハードウェアアクセラレーション、IPv6のサポートや印刷、HTML内のPDF / SWFの表示など、未実装の機能が多く残される。読み書き可能な文字符号化形式がUTF-8のみ、利用するウインドウマネージャによっては透過表示できないなど、制限事項も多い。
これにあわせ、Webアプリケーション開発用フレームワーク「Adobe Flex Builder Linux α3」もリリースされた。今回のリリースでは、Linux版AIR α版を利用したAIRアプリ開発 / デバッグに対応している。
Adobe Systemsは、同日付けでLinux Foundationへの加盟を発表している。加盟の理由には、LinuxをRIA環境およびWeb 2.0技術におけるリーディングプラットフォームとして進化させることが挙げられている。