BeOSと一部互換のOSを開発するHaikuプロジェクトが、BeOS関連の文書「BeBook」と「Be Newsletters」を、Webサイトで一般向けに公開した。現在BeOS関連の権利を保有するACCESS社から提供を受けたもので、Creative Commonsライセンスのもと無償提供される。
Be Bookは、BeOSのAPIに関する詳細な情報が掲載されたリファレンス。Application KitやDevice Kit、Kernel Kitといった主要APIが網羅されたこのドキュメントは、他のOSで動作するアプリケーションやドライバのHaikuへの移植に役立つとして期待を集めていたもの。
Be Newslettersは、BeOSデベロッパを対象にBe Inc.が発行していたメールマガジン。1995年12月発行の第1号から2000年4月の最終号まで、計224号を当時そのままの内容で閲覧できる。Appleが互換機の製造を認めていた時期のMacWorldの様子など、BeOS / Haiku OSユーザ以外にも興味深い資料として参照できる。
BeOS関連の知的財産は、当初の開発元であるBe Inc.の業務縮小に伴い、2001年11月にPalm社へと売却。その後BeOSの資産はPalmからソフト部門が分離独立したPalmSourceへと引き継がれ、2005年9月にはPalm OS関連の知的財産とともに、組み込み系Webブラウザ「NetFront」などの製品で知られるACCESS社に買収された。