ホンダ(本田技研工業)は、高い積載性を備え、宅配などのビジネス用途で活躍している原付三輪スクーター「ジャイロX」と「ジャイロキャノピー」のエンジンを一新。環境性能・経済性能を高めるなどの改良を施し、3月27日より発売する。価格は「ジャイロX ベーシック」が35万8,050円、「ジャイロX スタンダード」が37万9,050円、「ジャイロキャノピー」が52万3,950円。

ジャイロX ベーシック

原付(50cc)三輪スクーター「ジャイロX」と、ルーフを装備した「ジャイロキャノピー」は、スムーズで扱いやすく燃費に優れたエンジンや、取り回しの良い車体をもち、配達などのビジネス用途で広く使われている。

今回のモデルチェンジでは、従来モデルの2ストロークエンジンから、より環境性能に優れた水冷・4ストローク・OHC・4バルブに一新。ローラーロッカーアームの採用でバルブ駆動時のフリクションを低減するとともに、始動性に優れた電子制御燃料噴射システム(PGM-FI)の採用などでスムーズな走りを実現している。燃費はジャイロX ベーシックタイプで60km/Lを達成し、従来モデルに比べ32%向上。CO2排出の低減も図っている。また、排気ガスを浄化する触媒装置(キャタライザー)をエキゾーストパイプに内蔵することで、平成18年国内二輪車排出ガス規制に適合させている。

車体では、前・後輪に新設計のアルミ製ホイールとチューブレスタイヤを採用し、後輪のサイズを6インチから8インチに大径化。後輪のトレッドを従来モデルに比べ65mm拡幅し、走行安定性をより高めている。また、前・後輪のブレーキサイズを130mmに大径化した。

ジャイロXは、ウインドシールドと車体前・後にキャリアを装備した「スタンダード」タイプと、ウインドシールドとリアキャリアを廃した「ベーシック」タイプの2タイプを設定。カラーリングは、両タイプともシャスタホワイトとファイティングレッドの2色を用意している。

ジャイロX ベーシック ※シャスタホワイト

ジャイロX ベーシック ※ファイティングレッド

ジャイロX スタンダード ※ファイティングレッド

ジャイロX スタンダード ※シャスタホワイト

ジャイロキャノピーは、従来モデル同様に雨や埃など天候の影響を受けにくくする大型フロントスクリーンとルーフを装備している。カラーリングは、シャスタホワイトの1色となる。

ジャイロキャノピー ※シャスタホワイト

ジャイロX スタンダード[ベーシック]、ジャイロキャノピーの主な仕様は以下のとおり。

モデル ジャイロX スタンダード[ベーシック] ジャイロキャノピー
サイズ 全長1,700mm × 全幅660mm × 全高1,405mm[1,050mm] 全長1,895mm × 全幅660mm × 全高1,690mm
ホイールベース 1,205mm 1,410mm
シート高 735mm 700mm
車両重量 112kg[109kg] 139kg
エンジン 水冷・4ストロークSOHC単気筒エンジン、49cm3(ボアφ38.0×ストローク44.0mm)
最高出力 3.4kW(4.6ps) / 7,500rpm
最大トルク 4.4Nm(0.45kgm)/7,000rpm
変速機形式 無段階変速
始動方式 セルフ・キック併用式スターター
タンク容量 4.7L 6.8L
タイヤ 前90/100-10 53J 後130/70-8 42L 前100/100-12 62J 後130/70-8 42L
燃費 59km/L[60km/L](30km/h定地走行テスト値) 54.5km/L(30km/h定地走行テスト値)