――MicrosoftのExpression Web を使用しているというユーザーの方がよく見受けられるようになったのですが、Dreamweaverを使うメリットは何でしょう?
Expression WebはCSSの編集の点ではとても良い製品だと思います。しかし、Dreamweaverにしかできないことは、他のデザインツールとワークフロー上での統合だと思います。アドビはプラットフォームにかかわらず、各製品においてデザイナーとデベロッパーの共同作業についての強化を行っています。その意味では、Web PremiumやDesign Premiumのような包括的なソリューションがベストな選択だと言えるのではないでしょうか。
――MacとWindowsとのユーザーの構成比はどのくらいですか?
正確な数字は分かりませんが、日本では4:6くらいです。アドビとしては今後も引き続きMacもWindowsも関係なく共通のインタフェースで製品を提供していきます。
――ダグさんはMacとWindows、どちらをお使いですか?
自宅ではMacのノートとデスクトップを使っています。MacにVMWare FusionをインストールしてWebブラウザの動作確認やゲームをやっています。
――IEとの互換性についてMicrosoftとの技術的な交流はありますか?
私自身は製品開発の詳細について深いレベルまで言及することができませんが、IE8についても動向は見守っていると認識しています。Microsoft以外では、CSS3、HTML5にも注目しています。
――kuler の機能はDreamweaver CS4の機能に含まれますか?
私自身 kulerのプロジェクトに深く関わっており、今後様々な製品上での統合が見られると思います。kuler自体は公開されたサービスですので、アドビ以外の、例えば競合他社の製品にも統合される可能性がある大変面白いテクノロジです。Dreamweaver CS4の現在のパネルの中には「まだ」統合されていません(笑)。
――日本へ来られたのは初めてですか。
はい、そうです。
――実際に日本に来られて何か感じたことはありますか。
日本のみならず、今回、世界中のユーザーのみなさんの元へ足を運んでたいへんよかったことは、我々の製品が実際にどのように使われているか、新たな発見や実情をよりよく知ることができました。どの地域にも独自の協業形態や素晴らしいコンテンツがあります。各地のアドビで働いている人々は、この各地域の独自性を認識し、理解しています。驚くようなコンテンツを作成する開発者、デザイナー、チームや企業にはそれぞれの創造力をかきたてる舞台裏のストーリー、協業の規則、完成品の配布方法があります。これらを私達の製品開発に活かしていきたいと思います。
――アドビにおける日本市場の重要度はどの程度とお考えでしょうか?
アドビは全世界に対して製品を提供していると考えています。これまで日本向け製品の積極的なマーケティングと製品開発に注力してきたことからも、アドビの日本市場へのコミットメントを示していると思います。Dreamweaver CS4につきましても、日本のプロダクトマネージャと常に連絡を取り合いながら開発を進めています。私がアドビに入社してまず命じられたことは、「グローバルに考えよ」ということでした。
――最後に、DreamweaverにおけるAIRの開発について教えて下さい。
AIRのベータ期間中にDreamweaverのExtensionを公開してDreamweaver上でAIRアプリケーションの開発が行えるようになりました。AIRのアプリケーション開発ではAjaxやJavaScriptは主要なテクノロジです。アドビ WebサイトのデベロッパーセンターにてDreamweaverユーザー向けの様々な開発資料やサンプルを掲載していますので是非ご覧になって下さい。
――本日はありがとうございました。