Web草創期を知るブラウザ「OmniWeb」の最新βが公開

Omni Groupは14日 (米国時間)、Mac OS X用Webブラウザの最新版「OmniWeb 5.7 β1」をリリースした。動作環境はMac OS X 10.4.8以降、試用期間は30日。ライセンスは14.95米ドルで購入可能。

今回のリリースでは、WebKitの最新安定版系列に近いコードベースに変更、Safari 3に近いレンダリングエンジンに変更された。レパードへの最適化も行われ、ツールバーなどユーザインターフェイスが更新されたほか、アクセスしたサイトの認証情報をキーチェーンに保存する機能が実装された。PDF閲覧機能や広告ブロック機能についても、改良が行われている。

OmniWebは、かつてNeXTSTEP / OPENSTEP向け製品で知られたOmni Groupが開発するWebブラウザ。NeXTSTEPを対象とした初版のリリースは1995年と古く、以後OPENSTEP、Mac OS Xとターゲットプラットフォームは遷移。独自開発のレンダリングエンジンを採用してきたが、バージョン4.5以降はWebCore / JavaScript (現在のWebKit) を利用している。

Appleを中心に開発が進められるWebKitは、オープンソースのレンダリングエンジンとして、多くのアプリケーションに採用されている。具体的には、Mac OS X標準装備の「Safari」、本誌連載「ダイナミックObjective-C」で知られる木下誠氏が手がける「シイラ」などのWebブラウザのほか、Adobe Systemが無償配布するRIA実行環境「Apollo」での採用が知られている。