日産自動車の中国合弁会社である東風汽車有限公司は12日、広州市にある同社の花都工場で生産する「キャシュカイ(QASHQAI)」(日本名:デュアリス)の販売を開始した。中国では遊牧民を意味する「逍客」の名前で販売される。中国での価格は16万7,800人民元(約241万円)から21万9,800人民元(約316万円)で、目標販売台数は月3,000台(1人民元=14.4円で換算)。
中国向け「キャシュカイ」には最大出力137psの2L(リッター)ガソリンエンジン(MR20DE)が搭載される。トランスミッションは、2WDモデルに6速マニュアルとCVTの2機種、4WDモデルにCVTが設定されている。また、中国市場のニーズに合わせ、内装をベージュ色にするとともに、サンルーフの形状を変更し、メッキのサイドボディプロテクターを追加している。
同モデルを生産する花都工場は、グローバルに展開している日産生産方式(NPW)を採用し、他に「ティーダ」、「シルフィ」、「リヴィナ ジェニス」、「リヴィナ」を生産している。
「キャシュカイ」は2007年2月の欧州での発売を皮切りに日本、豪州、南アフリカ、中近東などで販売されており、同年の総販売台数は約14万台に上った。好調な販売に対応するため、本年1月には英国日産が現在年間20万台の生産能力をさらに増強をすると発表。また、日本では九州工場が2007年12月より年産2万4千台の計画で生産を開始しており、中国は同モデルを生産する3番目の国となる。