Inkscapeプロジェクトは10日 (米国時間)、オープンソースのドローソフト「Inkscape 0.46」をリリースした。現時点ではバイナリパッケージの提供は行われていないが、各種UNIX系OSやWindows、Mac OS Xに対応したソースコードはSourceForge上のWebサイトからダウンロード可能。

今回のリリースでは、パス編集ツール「Tweak Tool」を追加。線を濃くしたり、押したり引いたりといった加工がかんたんに行えるようになり、従来のノードツールに比べ作業効率が向上した。「Paint Bucket」も追加、ビットマップ画像編集ツールのように、線で囲まれた範囲内を塗りつぶすことも容易になった。他の線に沿うようにパスを描く「Path along Path」、背景にあわせて線の太さを変える「Tracing background」などの新機能も用意されている。

ほかにも、SVGフィルタの改良や、ネイティブのPDFおよびAdobe Illustrator形式のインポート機能、Open Clip Art Libraryの統合など、多くの点に改良が施されている。

Inkscapeは、SVG完全準拠を目指し開発中のベクター画像編集ソフト。鉛筆ツールを利用したフリーハンドでの描画のほか、ベジェ曲線や直線に対応したペンツール、円弧や星形といった多角図形の描画ツール、など豊富な図形作成機能を備える。サポートされるファイルフォーマットはSVGのほか、Adobe Illustrator 8.0 (入力のみ)、PostScript/EPSの出力にも対応している。

パス編集ツール「Tweak Tool」

色を塗るのに便利な「Paint Bucket」