ティアックは11日、骨伝導ヘッドホン、Filltune(フィルチューン)「HP-F200」を発表した。発売は3月23日を予定しており、価格はオープンだが、市場価格は3万6,000円前後と予想される。

オーディオ機器としても使える高音質な骨伝導ヘッドホン「HP-F200」

HP-F200は、HP-F100の後継モデル。HP-F100同様、フレェイが開発した超磁歪(ちょうじわい)トランスデューサーが採用されている。新モデルでは、アンプ部分などが全面改良されており、従来モデル以上の高音質再生が可能となった。また、装着感をアップさせるために、肌に触れる部分の材料や形状が変更されている。電源が、従来の単4電池×3から、充電式のリチウムポリマーバッテリーへと変更されたことで、アンプ部分の小型軽量化を実現している。

同社によれば、骨伝導ヘッドホンでは振動がダイレクトに内耳に届くため、例えば加齢などによって聴覚が低下している場合などでも、その影響を軽減することが可能だという。なお、HP-F200は補聴器ではないが、市販のマイク(インピーダンスが680Ω~1.5kΩ、プラグインパワー方式のエレクトレットコンデンサー型ステレオマイク)を接続することで、外部の音を骨伝導で聴くことも可能だ。また、耳を塞ぐ必要がないため、ヘッドホンからの音を聞きながらでも、外部の音を遮断することはない。さらに、「一般的なヘッドホンでは、長期間大きな音で聞き続けていると、耳を痛める危険性がありますが、骨伝導ヘッドホンではそのリスクも軽減されます」(同)とのことだ。

一般的なヘッドホンが音を伝えるのに空気の振動を使うのに対して、骨伝導ヘッドホンでは人体の振動を利用して音を伝える。そのため、高域が聴こえにくいなど、普通のヘッドホンとは違った印象を受ける場合が多い。しかし同社によると、HP-F200では、普通のオーディオ機器としても十分に使用できるレベルにまで、音質をアップさせており、高域も20kHzまで伸びるように設計しているという。

なお、同社では、実際にHP-F200の音を体験してもらうための「10日間無料貸し出しサービス」を実施する。受付は3月24日よりスタートし、4月上旬より順次貸し出しが行われる予定。詳細は、同社のウェブサイトで告知される。