Sony Ericsson Mobile Communications(ソニーエリクソン・モバイルコミュニケーションズ)は、バイブレーション対応のタッチスクリーンを搭載する次世代携帯電話デザインに関連した特許「ORIENTATION BASED MULTIPLE MODE MECHANICALLY VIBRATED TOUCH SCREEN DISPLAY」を、米特許商標庁(USPTO: United States Patent and Trademark Office)に申請している。
iPhoneを始めとした、各社の携帯電話モデルに、ダイヤルキーパッドなどを装備しておらず、タッチパネル対応の液晶ディスプレイのみで直感的な操作を実現するデザインが採用されるようになってきた。斬新なデザインへの好評価は多いものの、タッチスクリーン上に表示されるソフトキーやボタンでは、実際にプッシュした感触がないため、操作しづらいといった感想なども聞かれている。
しかしながら、同社が申請している特許書類によれば、新たな携帯電話に採用される独自開発のインタフェースにおいて特徴となるのは、タッチパネル液晶のソフトキーなどをプッシュした時に、バイブレーション機能などを活用して、確実にキータッチが行われたことがフィードバック可能になる点。単に操作性を向上するのみならず、臨場感あふれるゲームプレイなどへの応用も期待される。
すでに今回の申請特許においても、プレイステーション・ポータブル(PSP)の正式名称を明示しつつ、PSPのような高性能ゲームを、同特許技術を活用した携帯電話で実現する目標が掲げられている。タッチスクリーン上に表示されるインタフェースは、ゲームやインターネット利用時にはランドスケープ(水平表示)モードに、電話や音楽プレイヤー機能利用時にはポートレート(縦表示)モードにと、各機能に応じた独自のインタフェースが設定される仕組みとなるようで、端末本体の傾きや向きを自動感知して、表示インタフェースを調整する性能も備わるとされている。
なお、同特許技術を用いた製品開発に関しては、同社から何ら正式なコメントは出されていないものの、最初に出願されたのは2006年8月となっており、一定の開発期間を経た後に製品化される見込みもあり、今後の展開に注目したい。