マツダは、ロータリーエンジンを搭載した4ドアスポーツカー「RX-8」について、外観の意匠変更、内装の革素材使用、エンジン改善などのマイナーチェンジをおこない、発売を開始した(5MT車は6月発売予定)。また、走りを重視したモデルとして「RX-8 タイプRS (Type RS)」が追加された。価格は260万円から315万円。
RX-8はロータリーエンジンを搭載した4人乗りのスポーツカーとして、2003年5月に国内市場に導入されたモデル。今回は、走行性能やスタイリングを進化・熟成させると同時に、質感や機能性の向上などを主眼に改良が行なわれた。
外観については、開口部を大型化したフロントバンパー、サイドマーカーを統合したヘッドランプユニット、エアアウトレット一体型のサイドウインカー、LED内蔵のリアコンビランプなどの採用。アルミホイールは、一部モデルで従来の16インチを17インチに変更し、ローターを模した新デザインを取り入れた。ボディカラーには「ダイアモンドグレーメタリック」新たに追加し、全8色としている。
内装では、タイプSとRX-8(スタンダードモデル)にファブリック素材(ブラック)を、タイプEにはパンチングを施した本革素材を採用したシートなどを新たに採用するなど、質感を向上させた。また、メモリー機能付パワーシート、電動スイッチタイプの運転席前倒機構などを一部モデルに採用した。
エンジンについては、新型のウォーターポンプやオイルポンプなどの採用で低中速域での加速感を向上させた。また可変レッドゾーンシステムを新たに採用し、エンジン水温に応じてタコメーターのレッドゾーンを3段階に変更。始動直後などのオーバーレブを回避する。
6速マニュアル変速機については、ギア比の見直しや最終減速比の低速化により加速感を向上させた。6速オートマチック変速機(アクティブマチック)については、新開発のダイレクトモードを採用。降坂時や追い越し時などDレンジ走行中に一時的な加減速が必要な際、マニュアルモードに切り替えることなく、ステアリング上のスイッチ操作により任意のギアを選択できるようにした。
足回りを見直し、ダンパー、コイルスプリング、ブッシュ類、スタビライザーの特性を最適化。合わせて台形のストラットタワーバーを採用(MT車のみ)し、サスタワーやホイールエプロン後部の板厚をアップすることでフロントボディのねじれ剛性を向上させた。フロントやリアのコーナー形状の適正化や、フロントタイヤディフレクターの拡大、エンジンアンダーカバー設定による床下の整流などで空力特性も改善している(Cd値:0.30)。
また、新機種「タイプRS」は、専用エアロパーツ、19インチアルミ鍛造ホイール、レカロ製バケットシート、ビルシュタイン製ダンパー、発泡ウレタン充填フロントサスクロスメンバー、本革巻ステアリング・シフトノブ・パーキングブレーキレバーなどを装備する。