シマンテックは、統合セキュリティソフト「ノートン360 バージョン2.0」を発表した。最新のPC保護機能を搭載しつつもプログラムの高速化に成功している。ダウンロード版(8,190円)はすでに提供を開始しており、パッケージ版(9,975円)は3月28日発売予定。
発表会は、ホルストの組曲「惑星」から始まった。壮大な音楽が流れるなか、登場したのはノートン・ファイターだ。彼は、シマンテックの「ノートンシリーズ」によるセキュリティ機能を体現したヒーローである。日夜、インターネットとパソコンに襲いかかるモンスター(ウイルスなどのこと)と戦っているのだ。
そのノートン・ファイターの能力が、本日さらにアップしたことが報告された。新開発された装備により、戦闘力・防御力が格段に向上したという。つまり、ノートンシリーズに強力な新製品が登場するということだ。
報告が終わると、ノートン・ファイターは退場。そこで、シマンテック社長の木村裕之氏が壇上に上がり、前バージョンからさらにパワーアップしたオールインワン型セキュリティソフト「ノートン360 バージョン2.0」の発売が発表された。木村氏は「インターネットは人々の生活に深く入り込んでいる一方で、危険な脅威は増えている」と語る。そのために「昨日の脅威だけでなく、明日の脅威にも対抗できるノートン バージョン2.0が必要だ」と語った。
その後、製品を解説するため、シマンテック コーポレーション コンシューマ事業分門 グループ プロダクト マネージャのジェフ・カイル氏が登場。各種新機能を紹介していった。
ネットのあらゆる脅威からPCを保護する
セキュリティソフトシェアで7年連続ナンバーワンをキープしている(BCN調べ)ノートンシリーズの最新版が、「ノートン バージョン2.0」だ。「セキュリティは最大に、パフォーマンス影響は最小に」を目標に完成した。
「2.0」では、強力なブラウザ・プロテクション機能により、ブラウザの脆弱性を悪用する新種や未知の脅威からPCを保護できる。さらに、ウイルスやスパイウエアへの対策や、ファイアウォールなどの技術の向上により、オンラインの各種の脅威に多面的に対応することが可能だ。
そのほか、サイトなどで入力するIDやパスワードなどの個人情報を安全に保護する機能「ノートン ID セーフ」を搭載。ウェブの画面上で個人情報を入力する際に自動入力を行えたり、信頼できる特定のサイトへ手軽にログオンできたりが可能。さらに、フィッシング詐欺サイトのブロックも行える。
前バージョンから追加されたオンラインバックアップ機能は、柔軟性が高まり利便性がさらに進化した。バックアップ先として、新たにBlu-rayディスク、HD DVD、iPod、共有ドライブが選択できるようになった。また、特定ファイルを右クリックで選択することで手軽にバックアップが可能。
これら強力なセキュリティ機能を備えつつも、プログラム本体は大幅に軽量化。バックグラウンドで動作していても、ユーザーにはほとんどその存在を感じさせないとしている。
さらに、PCを快適化するための新機能を装備。不要なレジストリ項目を削除し、パフォーマンスを最適化してくれたり、PCのトラブルシューティングに役立つハードウエアやOSの状態などの診断レポートを出力してくれる。
1万本限定バージョンも発売
3台までのPCにインストールできる「標準パッケージ」のほか、10GBのオンラインストレージが使用できる「プレミアエディション」(ダウンロード版:9,975円、パッケージ版:オープンプライス)が同時に発売される。これには、ノートン・ファイターのムービーや壁紙、スクリーンセーバーといったスペシャルコンテンツが同梱される初回1万本限定の「ノートン・ファイター限定版」も登場。
また、「2.0」に「ノートン・スタートアップサービス」をバンドルしたパッケージを4月下旬に発売予定。これは、「2.0」をインストールする前に、専門家がパソコンを最適化してくれたり、問題を解決してくれるサービスがセットになったものだ。