蛙男商会による全編Flash長編アニメ映画『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIEII ~島根は鳥取の左側です(仮)~』の公開が決定した。昨年公開された1作目『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE~総統は二度死ぬ~』はロングランヒットを記録、さらに現在開催中のニューヨーク国際インディペンデント映画祭正式出展作品にノミネートされるなど、「うっかり破竹の快進撃」を遂げている。

『鷹の爪 THE MOVIE』は、蛙男商会代表のFROGMANがWebで作品を発表し、人気コンテンツとなったことをきっかけに、深夜テレビで放送され大ブレイクした。全編Flashアニメで制作されており、監督、脚本、デザイン、動画、声の出演、編集までをFROGMANが1人で行っている作品だ。昨年はついに劇場版長編作品が公開され、キャラクターや映像センス、独自の笑いに加え、「バジェットゲージ※1」や「告白タイム※2」など映画の常識を越えた仕掛けで話題をさらった。

映画の常識をWeb発の感覚で軽くスルーした問題作。Flash史に残る驚愕映像も必見だ

前作のヒットを受け2作目の制作が決定、この初夏に公開されることとなった(同時上映『古墳ギャルのコフィー ~12人と怒れる古墳たち~』)。公式サイトには、どうやらあの有名なサイバーパンクSF作品のパロディのようなカットが。そしてストーリーはサイバースペース潜入作戦から鷹の爪vsハゲタカの金融バトルへ……などと説明されているが、あらすじ紹介をすることがこれほど野暮な作品もそう無いだろう。

それよりも現在、この作品のために声優1万人を募集してギネスに挑戦するという企画が本気で実施されている。面白法人カヤックが運営する、声で遊ぶコミュニティ「こえ部」にて3月4日~30日まで募集中だ。「こえ部」は誰でも音声データを投稿・公開できる音声専門のコミュニティサイトで、音声編集ソフトを持っていなくても、マイクさえあればこえ部サイト上で録音が可能だ。また、携帯電話からの投稿もできる。

「こえ部」サイト。みんなで「タ~カ~ノ~ツ~メ~」を合唱してみないか!?

他にも、前作で好評だったバジェットゲージと告白タイムはさらにパワーアップ、今回は新たに「リラックスタイム」(詳細不明)も導入されるという。前代未聞の作品だった『鷹の爪 THE MOVIE』、やはりタダでは帰ってこないのだ。

※1:制作費(バジェット)の配分が一目でわかるよう、画面の横でリアルタイム表示するシステム。残りが少なくなると映像が貧弱になったり、効果音を声で入れる事態が起きる

※2:FROGMANがこの映画が"何かのきっかけ"になることを願って、一緒に観に来た人に普段言えないことをこのシーンの時に告白してもらおうと導入した
(C)「秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II」製作委員会