World Wide Web Consortium (W3C) は2月29日、Webブラウザの機能も備えたオープンソースのHTMLオーサリングソフト「Amaya 10.0」 (3月3日時点の最新バージョンは10.0.1) をリリースした。同チームのWebサイトでは、各種UNIX系OSに対応するソースコードのほか、WindowsとLinux、Mac OS X向けのバイナリパッケージが公開されている。
今回のリリースでは、HTML 4.01とXHTML 1.0、XHTML Basic、XHTML 1.1、HTTP 1.1、MathML 2.0の一部、そしてCSS 2の多くの機能とSVGの一部をサポート。ツールバーやパレットのデザインが一新されたほか、コンテキストメニューにはリンクの操作やカット / コピーといった編集用コマンドが用意されるなど、ユーザインターフェイスが改良された。HTMLオーサリング機能も見直され、ワープロ (テキスト) とXMLの2種の編集モードや、文中の全要素を選択するコマンドの追加が行われている。
Amayaは、Webテクノロジのショウケースとなることを目的として、W3Cとフランス国立情報学自動制御研究所 (INRIA) 内のチームが開発を進める、W3Cが提供する新技術の実験場的な性格が強いHTMLオーサリングソフト。CSSやXHTML、SVGやMathMLといったW3Cで策定が進められる規格にいち早く対応、一方ではフレームの表示にあえて対応しない (Netscape Navigater 2.xの独自拡張を取り入れた機能) など、W3C勧告の仕様を忠実に再現するWebブラウザとしての機能も備えている。