米Acabionは、世界最速地上走行スピードを記録する、最高時速340マイル(約547km)の走行性能を持つ自動車「Acabion GTBO」の開発を進めている。今年5月に完成予定の第4世代モデル(Generation IV)は、欧州で183万ユーロ(約2億9,400万円)にて発売される。
Acabion GTBOの開発チームを率いてきた、同社のPeter Maskus氏は、ポルシェやメルセデスベンツの開発に10年以上携わった経験を有するという。単に世界最速の自動車製造を目指すのみならず、地球環境にも優しい次世代の乗り物の発表がコンセプトに掲げられてきたようだ。
最新モデルのAcabion GTBOでは、1300ccのターボ搭載ガソリンエンジンにより、前モデルを上回る750馬力の走行性能を実現。まるでロケットのような斬新な流線型デザインの車体重量は、700ポンド(約320kg)まで軽量化が進み、スタートから30秒以内で時速300マイル(約480km)まで加速可能とされている。
また、フルスロットルで加速させなくても、軽快にスピードアップできるように工夫がなされたようで、ローギア(1速)で時速100マイル(約160km)まで軽々と加速し、時速260マイル(約420km)の時点でも、まだ2速のギアを残す余裕のスピード感が味わえるという。
さらに、電気モーターとのハイブリッド走行性能を備え、市内を低速で走る時には、電気自動車としての走行モードのみで連続300マイル(約480km)を走り続けられる。ガソリンエンジンで時速100マイル(約160km)にて走行中の二酸化炭素排出量は、一般的なガソリン車の3分の1以下、時速240マイル(約390km)で走行しても、現在F1レースなどで使用されているレーシングカーが排出する二酸化炭素量の10分の1以下に抑えられるとアピールされている。