鬼才・三池崇史が監督するドラマ『ケータイ捜査官7』(テレビ東京・テレビ大阪系 4月2日放送スタート 毎週水曜 19:00~)の製作発表会が行われ、三池監督を始め、窪田正孝、津田寛治、伊藤裕子、長澤奈央ら主要キャストが登場した。

写真左から、三池監督、長澤奈央、伊藤裕子、窪田正孝、津田寛治、松田悟志、岡本奈月

テレビ東京が放つ新ドラマは、VFXを駆使した本格エンタテインメント。主人公の高校生・網島ケイタと、ロボットのように動き、人間とコミュニケーションをとれる携帯電話"フォンブレイバー"とともに、さまざまなネット犯罪に立ち向かっていくというアクションドラマだ。シリーズの監督を三池が務め、各話の演出を、押井守、麻生学、金子修介ら第一線で活躍する映画監督が手がけるという豪華なスタッフ陣。また、原作から制作、VFXなどの技術面で『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』などで国際的にも評価が高いプロダクションI.Gが参加するなど、映画を凌ぐ陣容が揃った。

会場で流れた予告編映像の一コマ。手足の付いた携帯電話のキャラクターがコミカルで愛らしい

制作にあたって、三池監督は「最低限のルールを設けて、各話を担当する監督たちが、自由に楽しもうという作品。僕らは選ばれた側の人間なので、何か問題があったら、それは選んだ人のミステイクですよ(笑)」と冗談を交えながらコメント。昨今のテレビドラマが、放送局の編成やプロデューサーが主導権を握り、視聴率を常に意識しながら作っていくのが主流の中、三池監督は、かなり自由な環境で制作に取り組んでいる模様だ。

「自分は映画人ではなくVシネマ人ですから(笑)」と笑わせる三池監督

主役のケイタを演じる窪田は、オーディションで選ばれた。その起用理由を三池監督は「オーディションは縁だと思うんです。窪田くんの場合は、ドアを開けて入ってきた時にピンときて『アナタがケイタ君ですね』と声をかけてました」と、インスピレーションで即決したという。そんな窪田は初々しさが残る19歳。『時空警察ヴェッカー シグナ』(MXテレビ)などにも出演している新進気鋭の俳優だ。ほか、キャスト陣も演技派の津田寛治らが集まり、各話ごとに、劇団ひとりや國村隼らのゲストも出演するという。

ひょんなことから、携帯電話ロボット"フォンブレイバー"とタッグを組むことになった主人公のケイタを演じる窪田正孝

サイバーテロを監視する組織「アンダーアンカー」に所属するエージェント・滝本を演じる津田寛治

エージェントたちを束ねる「アンダーアンカー」の部長・美作千草を演じる伊藤裕子

滝本と同じく「アンダーアンカー」のエージェント・支倉真由子を演じる長澤奈央

ソフトバンクモバイルから発売される新製品「フォンブレイバー 815T PB」(東芝製)

同ドラマは、毎週水曜19:00からの放送。テレビ東京では現在、同枠でアニメを放送しており、ドラマの放送は20年ぶりとなる。同局は、視聴者層を意識して「子供向け」を前面に打ち出すというが、三池監督は「放送の翌日に出てくる視聴率から先々のアプローチを考えるのではなく、自分たちのやりたいことをやっていきたい。梶原一騎(漫画家)だって、オレらのことを考えてなかったと思うんですよ(笑)。売れる人・役者を揃えて、それありきでやると、現場は枯れていくんです。この作品で、そんなドラマ界を切り崩していきたいですね!」と、今のドラマ界に苦言を呈しながらも意欲満々に語った。

なお、会場では、同ドラマで活躍するロボット携帯電話"フォンブレイバー"をモチーフにした人工知能型アプリ搭載の携帯電話が、ソフトバンクモバイルから発売されることも発表された。詳しくはこちら