米Adobe Systemsは25日、リッチインターネットアプリケーション (RIA) 実行環境「Adobe AIR 1.0」と、Webアプリケーション開発用フレームワーク「Adobe Flex 3」を正式にリリースした。Adobe AIRのバイナリパッケージは、Adobe AIR Download Center、および開発者向けWebサイトのAdobe Developer Connection経由で無償配布される。
Adobe AIRは、オン / オフラインでRIAの利用を可能にするランタイム環境。Flash / FlexやHTML / CSS、およびAjaxの処理系を備えるほか、WebブラウザSafariにも採用されているレンダリングエンジン「WebKit」を内包、AIRランタイムがインストールされた環境であれば、OSの違いやWebブラウザやプラグインの有無に関係なく共通のWebアプリを利用できる。今回のリリースにあわせ、開発ツールのAdobe AIR SDKも公開された。
Adobe AIR 1.0は、現時点ではWindowsとMac OS Xに対応、英語版のみ提供される。サポートされるOSのバージョンは、Windows 2000 SP4 / XP SP2 / Vista、Mac OS X 10.4.9または10.5.1以降。要求されるCPUスペックは、WindowsがPentium 1GHz以上、Mac OS XがPowerPC G4 1GHz以上 (Intel Macは1.83GHz以上)。
あわせて正式公開されたAdobe Flex 3は、Webアプリ開発用のフレームワーク。今回のバージョンからMozilla Public Licence (MPL) 1.1のもとオープンソース化、開発者の裾野を広げオープンな議論を可能とした。Eclipseベースの開発ツール「Adobe Flex Builder 3」が提供されるほか、Adobe AIR用のWebアプリ (RIA) を開発する機能も追加された。
Adobe Flex 3は、WindowsとMac OS Xをサポート、それぞれ英語版と日本語版が用意される。Flex 3 SDKが無償提供されるほか、Linux版のAdobe Flex Builder 3 (β) がAdobe Labsのサイト経由で公開される。Flex Builder 3はスタンドアロン版またはEclipseプラグインとして提供され、スタンダードエディションが249米ドル、プロフェッショナルエディションが699米ドルで販売される。