高視聴率をマークしている朝の連続テレビ小説『ちりとてちん』(NHK総合 毎週月~土曜 8:15~8:30)が22日、クランクアップを迎え、ヒロインの女流落語家・喜代美役の貫地谷しほりらがNHK大阪放送局のスタジオでセレモニーを行った。
ラストカットは貫地谷の出演シーン。モニターチェックの後、スタッフの「OK!」の声が聞こえると、9カ月におよぶ撮影をやり遂げた充実感からか、満面の笑顔で大きな伸びをしてみせた貫地谷。だが、次々とスタジオに現れた共演者やスタッフから「お疲れさま」と言葉をかけられた途端、目から涙があふれ出し、ひとりひとりと握手や抱擁をしながら「ありがとう」と声を詰まらせていた。
続いて行われた会見には、喜代美の母親・糸子役の和久井映見、夫・草々役の青木崇高も出席。まずは貫地谷が「去年の今ごろ、本当にこの役がやりたくてオーディションを受けたのが昨日のことのようです。撮影が始まったころは、9カ月は長いと感じたけど、実際に始まってみたら、あと半年、あと3カ月…と思っているうちに、もう今日が来てしまった。今は『本当にありがとうございました!』っていう感謝の気持ちでいっぱいです」と止まらない涙をぬぐいながら挨拶を。
そんな"娘"をやさしい表情で見守っていた和久井も「連続テレビ小説のヒロインという大きな役を、こんな小さな体でがんばってがんばって、一所懸命演じている貫地谷さんの姿がみんなをここまで引っ張ってくれました」と思わずもらい泣き。「この経験が貫地谷さんの人生の中で、輝く大きなものになればと思います」と温かいメッセージを送っていた。また青木も「貫地谷さんは本当に素晴らしい人。ちょっとおしゃべりが過ぎるんですけどね、現場で歌うしダンスもするし(笑)。でも、その元気が現場のエネルギーになったし、僕自身が助けられたことも多かった。撮影の最後に隣にいられて幸せです」と長丁場の撮影を明るく乗り切ったヒロインを讃えた。
セレモニー中、終始涙が止まらなかった貫地谷 |
これを受けて貫地谷は「みんなが家族のような現場。とにかく仲がよくて、いつも支えられていた。これが撮影に臨む私の一番の原動力となりました」とまた涙。最後は、広いスタジオの隅々にまで聞こえるような大きな声で「本当にありがとうございました!」と叫び、キャストやスタッフとの別れを惜しんでいた。
なお、『ちりとてちん』のオンエアは3月29日まで。3月31日からは、榮倉奈々主演の『瞳』が放送スタートする。