フィアット グループ オートモービルズ ジャパンは、年3月15日より、フィアットの新型コンパクトカー「フィアット500(FIAT 500)」の販売を開始する。また、日本導入を記念して200台限定の「SS」モデルも用意される。価格はスタンダードモデルが225万円、SSが233万円。
新型「フィアット500」は、1957年に発売された初代フィアット500を現代の技術で復活させたモデル。欧州では昨年から発売され、『カー・オブ・ザ・イヤー2008』(欧州)を受賞するなど、高い人気を博している。
日本に導入されるモデルは、「フィアット500 1.2 8V ラウンジ (Fiat 500 1.2 8V Lounge) 」という名で、直列4気筒1,240ccのガソリンエンジンと、ATモード付5速シーケンシャルトランスミッション「デュアロジック」を搭載。ボディは3ドア、右ハンドル仕様となる。日本導入を記念して発売される「フィアット500 1.2 8V ラウンジ SS」もエンジン、ボディなどは変わらず、標準仕様車にフロントフォグランプ、クローム仕上げヒーテッド電動ドアミラー、ボディ同色サイドモール、フルオートエアコン、リアパーキングセンサーなどの装備が追加される。
新型の1,240ccエンジンは優れた低速トルク出力特性をもち、使いやすく、燃費経済性でも高い仕上がりだという。欧州の排ガス規制Euro4はもちろん、2009年より実施されるEuro5にも対応予定。最高出力は51kW(69ps)/5,500rpm、最大トルク102Nm(10.4kgm)/3,000rpm。
日本市場の特性に合わせて採用された「デュアロジック」は、トルコン式ATではなく、クラッチペダルをもたない自動変速機構付き5速マニュアルトランスミッションというべきもの。アルファが搭載している「セレスピード」と基本的には同じで、手動変速のマニュアルモードと自動変速のオートマチックモードが選択できる。オートマチックモードには燃料消費量を減らすエコノミーモードも搭載する。日本のAT免許で運転可能。
安全性については、このクラスで初となる7つのエアバッグを装備(フロント×2、前席サイド×2、前席ウィンド×2、運転席ニー×1) 。また、バックル側に加えリトラクタ側も引き込む構造のダブルプリテンショナー式フロントシートベルトを採用している。専用のフロントエンド構造など、ボディシェルは最新の衝突安全基準を満たすよう設計されており、Euro NCAP衝突安全(乗員保護)テストで最高ランクである5つ星を獲得している。
また、最新世代のESP (電子制御式スタビリティコントロール)、ASR (駆動輪空転防止機能)、MSR (エンジンブレーキ トルクコントロール)、緊急ブレーキ時に作動するHBA (ハイドローリック ブレーキアシスト)、坂道発進を補助するヒルホールドシステムなど、走行安定性を補助する最新技術も数多く搭載。パニックブレーキをかけたときに自動的にハザードランプを点滅させるESS (緊急制動表示機能) もフィアット車では初めて標準装備した。