千葉市の幕張メッセにおいて2月15日と16日、社団法人全日本アミューズメント施設営業者協会連合会(略称AOU)が主催するアーケードゲームの祭典「AOU2008 アミューズメント・エキスポ」が行われた。
全56社が出展した今回の入場者数は、15日のビジネスデーが21,249人、16日の一般公開日が17,193人。2日間合計で38,442人となった。これは前回の27,913人(1日目16,730人・2日目11,183人)からは約38%の大幅増となる数字で、主催者側の35,000人という事前予想値も上回っている。
動員数を伸ばした原動力のひとつは、各メーカーがこぞって対戦格闘ゲームの人気作を投入してきたこと。じつに10年ぶりとなるカプコンのシリーズ最新作『ストリートファイターIV』を筆頭に、SNKプレイモアからは『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズの新作2本と『サムライスピリッツ閃』が、バンプレストからは『ガンダムVS.ガンダム』が、また稼動中の作品ながら『バーチャファイター5』や『鉄拳6』も出展され、これに加えて複数のメーカーが対戦格闘ゲームの新作を送り出すという、近年まれに見る格闘ゲームの豊作年となった。
カプコンの超目玉タイトル『ストリートファイターIV』の前には常に黒山の人だかり。体験プレイの行列も2時間待ちとなっていた。稼動開始は夏を予定 |
『ストIV』でも春麗など『ストII』の主要メンバーを選択可能。右の女性は新キャラ、クリムゾン・ヴァイパーのクールな出で立ちで登場 |
それ以外にもトレーディングカードゲームやリズムゲーム、レースゲーム、メダルゲーム、プライズゲームなどの定番どころからもバラエティ豊かな新作が登場。一般公開日には、生粋のゲーマーから家族連れまで多くの人で賑わっていた。
初出展のスクウェア・エニックスはファンタジー世界を舞台にしたトレーディングカードゲーム『ロード オブ ヴァーミリオン』を出展。天野喜孝ら著名イラストレーターが多数参加 |
リズムゲームが十八番のコナミからは完全新作の『jubeat』が登場。16枚のパネルを曲に合わせてタッチしていく。オンライン要素も豊富な意欲作 |
バンダイナムコホールディングスとセガサミーホールディングスが今月相次いで店舗数の縮小を発表するなど、家庭用ゲーム業界に比べると逆風のなかでの模索が続くアーケードゲーム業界だが、ここに来て久々に気を吐いた2日間となった。今回の賑わいが一時的な持ち直しで終わってしまうのか、それとも再起の狼煙となるのか、2008年は注目の1年と言えそうだ。