インテルは19日、これまでコードネーム「Skulltrail」と呼ばれていたハイエンド・デスクトップ向けのプラットフォーム「インテル デュアルソケット Extreme デスクトップ・プラットフォーム」を発表した。クワッドコアCPUを2つ搭載することで、8コアのPCプラットフォームを実現している。

Skulltrail用のマザーボード「D5400XS」

ヘビーユーザーのほか、ゲーム開発者やデジタルメディア制作者などにとっても最適と同社はアピールしており、id Softwareのプログラミング・ディレクタ、ロバート・A・ダフィ氏は「8コアおよびスレッディング技術の活用により、我々はこれまで最も時間を必要としていたコード生成作業を4時間から20分に短縮することができた」とのコメントを寄せている。

このプラットフォームは、CPUの「Core 2 Extreme QX9775」、マザーボードの「D5400XS」から構成される。D5400XSはExtended ATXのマザーボードで、PCI Express x16スロットは4つ搭載。ATI(AMD)/NVIDIAのマルチGPU技術をサポートしており、CrossfireとSLIのどちらも利用が可能だ。なお、Intel製チップセットでSLIが正式サポートされるのは初めてのこと。

Core 2 Extreme QX9775は45nmプロセスで製造されるクワッドコアCPUで、動作クロックは3.20GHz。45nmプロセスのCore 2 Extremeとしては、現状では動作クロック3GHzのQX9650が発売されているが、QX9775は動作クロックが高速化されたほか、FSBも1,600MHzに向上している。1,000個ロット時の価格は16万2,190円で、出荷はすでに開始されている。

Core 2 Extreme QX9775とQX9650の比較
CPU クロック FSB L2 TDP パッケージ 価格
QX9775 3.20GHz 1600MHz 12MB 150W LGA771 16万2,190円
QX9650 3GHz 1333MHz 12MB 130W LGA775 11万7,640円

またCPUパッケージも従来のLGA775からLGA771に変更された。LGA771はXeonで採用されているパッケージだが、D5400XSで正式にサポートされているのは今回発表されたQX9775のみとなる。

同プラットフォームのパフォーマンスについて、同社からは3Dmark06のCPUテストで6,481、Cinebench 10で20,160というスコアが公表されている(構成はCore 2 Extreme QX9775×2個、FBDIMM DDR2-800 2GB×2枚、ATI Radeon HD 3870×3枚など)。これは定格(3.20GHz)での動作によるものだが、QX9775は「Bus Ratio Locks」(オーバースピード・プロテクション)が解除されており、動作クロックを変えることも可能。

Skulltrailは、昨年4月に中国で開催されたIDFにて発表された。エンスージアスト向けの8コアプラットフォームとしては、AMDもPhenomを2つ使用した「FASN8(First AMD Silicon Next-gen 8-core platform)」の投入をアナウンスしている。