パナソニック サイクルテックと松下ネットワークマーケティングは、2月14日、カスタマイズ電動サイクル「チタンフラットロード EB」の発表会をパナソニックセンター東京にて開催した。スペシャルゲストとしてタレントのパンツェッタ・ジローラモ氏が駆けつけ、トークショーや試乗などを行なった。
富裕層のための電動サイクル
はじめに、パナソニック サイクルテック社長の梶川陽二氏が壇上に上がり、新製品の電動サイクル「チタンフラットロード EB」の紹介を行なった。これはフレーム材料にチタン合金を採用した高級スポーツ電動サイクル。松下ネットワークマーケティングが運営するサイト「こだわり自転車工房"Cycle Web Studio"」にて、2月14日からの受注受付を開始し、3月28日より開始する。注文はオーダー方式のため、価格は組み合わせるパーツによって変化するが、もっとも安い組み合わせで58万5,000円(税込)となっている。
梶川氏は「チタンフラットロード EB」の開発背景として、(1)富裕層の増加、(2)環境に優しい自転車の注目度、(3)国内電動サイクル市場の拡大、(4)団塊の世代の新しい趣味の4つ理由を挙げた。そのような背景を踏まえ1人1人の好みに合わせて作るオーダーシステムを採用した「チタンフラットロード EB」を開発。搭載するバッテリーは、積層ラミネート構造のマンガン系リチウムイオンバッテリーを採用し、大容量バッテリー(10Ah)では1回の充電で約151km(オートマチック走行時)、5Ahのもので約76km(同)が走行可能。総車両質量は15.7kg(5Ah、430mmサイズ、スポーツサドル)という軽量化が可能になったという。健康維持や趣味としてのスポーツ走行など、新しいライフスタイルと快適性を提供することができると自信を見せた。
また、スポーツ電動サイクルの需要を拡大するため、新たな販売方法であるインターネットを活用してで販売していくと述べた。ターゲットは、(1)レクサスやベンツなど、高級車所有の富裕層、(2)若くして財を築いたIT関連やベンチャー企業の経営者、医者、弁護士、(3)健康意識が高くスポーツに関心のあるリタイヤ世代と具体的に示した。
続いてパナソニック サイクルテック 商品企画チームリーダーの福田基雄氏が商品コンセプトについて語った。「チタンフラットロード EB」の商品開発コンセプトは「T・E・N」=「10kmを楽しむ」とのこと。10km/30分のサイクルを楽しみ、生活快適指数を上げる健康アシストサイクルを目指して開発した。10kmと聞くと「走るのは難しそう」と感じるが、30分なら大丈夫という人は多いと分析。時速20kmで30分間走れば10kmの走行が可能だという。具体的な皇居から10km圏内として、豊島園、自由が丘、新小岩などを挙げた。また10km/30分の理由について、一般的に脂肪燃焼には20分以上の運動が必要と言われており、有酸素運動であるサイクリングで健康管理に役立てて欲しい、サイクリングはサドルがあることで足や膝に負担をかけないので、中高年層に適した運動だと語った。
お気に入りの一台を作る
カスタマイズオーダー体勢や購入方法については、松下ネットワークマーケティング副社長の木下健氏から説明が行なわれた。販売は、2005年3月に立ち上げたサイト「こだわり自転車工房"Cycle Web Studio"」で行なわれる。フレームは3サイズを用意し、フレームカラーは仕上げ方法を含めて56色から選択できる。「Panasonic」のロゴマークは4種類、自分の名前を5種類のフォントから選べ、さらにタイヤ3色、バッテリーは5Ahと10Ahの2種類でカラーは2色、サドル2種類が用意されている。
サイトで注文を受けると1台づつ生産され、大阪府内の工場から直接、注文者へ配送。購入後のメンテナンスについては全国の登録店が担当する。高額商品でもあり、大切に長く利用して欲しいという願いから、アフターサービスについても通常とは異なるプレミアムサービスを実施。3年間の延長修理保証と盗難保証、購入時と2ヶ月後の無料点検に加え、車検のような半年後から3年の有料点検サービスを提供するという。発売後も、ユーザーの意見を取り入れ、カスタマイズのメニューや、サービスの充実を今後も力を入れていきたいと言葉を締めくくった。
ファッションとして走りたい爽快な走り
商品説明の後は、スペシャルゲストのタレントのパンツェッタ・ジローラモ氏とサイクルテックの梶川社長が壇上に上がり、トークショーが始まった。ジラーモ氏は自転車レースに参加したり、ジムのトレーニングにも取り入れたりするほど、普段から自転車を趣味としている。ロードバイク、マウンテンバイクなど複数を所有しているという。イタリアは自転車の歴史が長く、イタリア北部では仕事前に自転車のトレーニングをするほど人気があるという。「チタンフラットロード EB」に乗った感想を尋ねられ、「モーターが付いているから重いかなって思ったけど、軽いですね。しかも速い。エンジンが付いているみたいだよね」と述べた。すると、梶川氏は「チタン素材とアシストモーターを組み合わせることで、一般の人が最も軽く楽に移動できる自転車が完成したのではないのかな」と速さについて自信を見せた。
「チタンフラットロード EB」のデザインは、乗っている人が格好よく見えるようにデザインされており、笑顔で涼しげで走っている人をイメージしているという。ジローラモ氏は「見たときに、すごく欲しくなってしまうくらいキレイだと思った。人に自慢できてしまうね」と絶賛。「デートに乗っていっても良いよね。日本では2人乗りはダメだけど、イタリアだったら前に乗せて走りたいね」と、ジローラモ節で会場の笑いを誘っていた。
ジローラモ氏が事前にカスタマイズオーダーした「ジローラモ チョイス」もお披露目された。ジローラモ氏はフレームに、情熱とスピード感を感じさせるの赤いフレームを選んだ。実車両を見るのは今日が初めてだというジローラモ氏も、「赤と黒のバランスなどキレイですね。自分の名前が入っているから愛着も持てるね」と、自分がチョイスした自転車のできに満足していた。