Slaxプロジェクトは12日 (欧州時間)、Live-CDベースのLinuxディストリビューション「Slax 6.0」をリリースした。対応プラットフォームはIntel x86、CD-ROMドライブまたはブート対応のUSBデバイスが必要。配布されるディスクイメージは196MB、ブータブルCD-ROM用ISOイメージと、USBメモリ経由でブートするためのTARアーカイブの2種が提供されている。
今回のリリースでは、ルートファイルシステムにAuFS (Another UnionFS) を採用。複数のディレクトリを重ね合わせ1つのディレクトリとして扱えるなど、AuFSは従来のUnionFSに比べ柔軟な処理が可能になるほか、不具合の多くも修正されていることから安定性が向上している。正式にTAR書庫の提供を開始したことにより、USBデバイス上に展開するだけでブート可能なメディアを作成できる。また、デスクトップ環境にKDE 3.5.8を採用したほか、オフィススイートのKOfficeも収録するなどアプリケーション環境も見直されている。
Slaxは、Slackwareを基にしたLive-CDベースのLinuxディストリビューション。必要な機能を満たしつつコンパクトさを重視するという開発方針により、標準構成では8cmのCD-ROMに収まる容量にパッケージが絞り込まれている。日本語はサポートされないが、有志ユーザにより日本語版の提供が独自に行われている。