スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2008」でNokiaは、メディア機能を強化したスマートフォン製品群「Nokia Nseries」のハイエンドモデル「Nokia N96」を発表した。「Nokia N95」の後継にあたる製品で、16GBの大容量メモリやDVB-H方式のデジタルテレビ放送受信機能などが特徴。2008年第3四半期の発売を予定しており、価格は550ユーロ(諸税抜き)程度になる見込み。
N95と同様、ディスプレイ部分を一方にスライドさせるとテンキーが、反対方向にスライドさせると再生・早送りなどの「メディアキー」が現れる「デュアルスライド」型のボディを採用。カールツァイス製の500万画素カメラユニットを搭載するなどの機能はそのまま継承している。液晶ディスプレイは2.8インチQVGA(240×320)。
欧州などで採用されている携帯機器向け地上デジタル放送「DVB-H」に対応したチューナーを内蔵する(一部市場を除く)。内蔵フラッシュメモリは16GBで、DVB-H放送や内蔵カメラによる録画映像を最大40時間分保存することができる。また、microSDHCカードスロットも備えており、現在一般に流通する最大容量の8GBカードを利用した場合、合計24GBの保存領域を利用可能。
通信方式はW-CDMA(HSDPA 3.6Mbps対応)900/2100およびGSM850/900/1800/1900に対応し、IEEE802.11b/g無線LAN機能も搭載する。ネットワークを通じた動画のダウンロード再生を用途として想定しており、MPEG-4、H.264、Windows Media Video 9、Flash Video、Real Videoといった形式の動画を再生可能。内蔵WebブラウザはFlash Lite 3.0をサポートしている。そのほか、Bluetooth 2.0+EDR、GPS、FMラジオなどを搭載する。
バッテリ寿命は、通話時最大150分(W-CDMA)/220分(GSM)、待受時最大200時間(W-CDMA)/220時間(GSM)、ビデオ再生時最大5時間、音楽再生時最大14時間、DVB-H放送視聴時最大4時間。
発表資料の中で同社は、2007年に発売された前モデル・N95の販売台数は700万台以上に達したとしている。