京都国立近代美術館は26日から「ドイツ・ポスター 1890-1933」展を開催する。開催期間は3月30日まで。

ドイツの近代ポスターは、広告宣伝のための新しい視覚媒体として、急速に裾野を広げていったが一方、新たな芸術としても大衆に受け入れられていった。また、その後の第一次世界大戦と敗戦、ワイマール共和国の成立、そしてナチスの台頭へと至る激動の時代と共に多様化しながら、バウハウスや新たな時代のデザイナーたちによって、新たな造形言語を獲得していく。

同展では、1890年から1933年の時代に焦点をあて、ドイツの近代ポスターの魅力を紹介する。ポスター芸術が第一次世界大戦を経て、どのように変化していったのか、約170点の作品や資料で検証。また、有名な「カルピス」の国際懸賞広告や杉浦非水を中心とした「七人社」の活動など、ドイツから影響を受けた日本の同時代の作品・資料も紹介し、ドイツの近代ポスターの全貌に迫るという。全章を通して、目まぐるしく進化し続けたドイツの近代ポスターの軌跡を、時代を象徴する作品とともに堪能することができるだろう。

入場料は一般が1,300円、大学生が1,000円、高校生が600円、中学生以下が無料となる。開催時間は9時30分~17時まで、休館日は毎週月曜日となる。

画像トーマス・テオドール・ハイネ 《挿絵入り週刊誌『ジンプリツィシムス』》 1896年 リトグラフ ディ・ノイエ・ザンムルンク、ミュンヘン蔵

ルートヴィヒ・ホールヴァイン 《リヒャルト・シュトラウス週間》 1910年 リトグラフ 竹尾ポスターコレクション