サントリーは世界初の青いバラを2009年から市場販売すると発表した。同社がオーストラリア・フロリジン社と共同で開発した「青いバラ」について、1月31日付で流通および販売に関する日本政府の法的な承認を得られたことによるものだ。

来年から世界初の「青いバラ」がお花屋さんに並ぶ

バラには800年もの品種改良の歴史があるがバラには青色色素が存在せず、青いバラだけは創り出せないとされてきた。英語では「the blue rose」が不可能の代名詞ともなっているほど。サントリーでは1990年以来豪カルジーンパシフィック社(現フロリジン社)と共同で青いバラの開発に挑んできた。

数々の試行錯誤の結果、2004年に遺伝子組み換え技術によって青色遺伝子をバラに導入し、花弁で青色色素をほぼ100%蓄積させることに成功。これまで「青いバラ」とされたきたものは赤色色素の含有量を下げたもので青色色素は含まれていなかったため、これをもって正真正銘の青色色素を持った「青いバラ」が誕生した。

このたび青いバラは、カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律)に基づく第一種使用規程(切り花の用に供するための使用、栽培、保管、運搬及び廃棄並びにこれらに付随する行為)に基づき承認された。これによって商品としての販売が法的に認可されたもので、同社では2009年からサントリーフラワーズを通して市場販売を開始するとしている。