マツダは、2.0~2.5L(リッター)クラスの乗用車「アテンザ」シリーズをフルモデルチェンジし、「セダン」、「スポーツ」(5ドアハッチバック)、「スポーツワゴン」の3ボディタイプをラインナップ。29日より販売を開始する。価格は207万円から267万円。

アテンザ セダン 25EX

「アテンザ」は2002年5月に販売が始まったスポーティなセダンタイプの乗用車。日本だけでなく、欧州をはじめとした世界各国に輸出されており、人気を博している。今回のアテンザは、2007年9月のフランクフルトモーターショーで初公開されたもので、すでに欧州では販売が始まっている。日本でも11月の東京モーターショー、1月の東京オートサロンに出展された。

2代目となるアテンザのコンセプトは基本的に先代を踏襲し、さらに発展させたもの。環境・安全性能を向上させつつ、"最高の高速ロングツアラー"を目指したという。クラストップレベルの空力性能を実現し、高速走行時の安定性を向上させると共に、乗り心地や静粛性などの快適性を高めた。ボディタイプも従来と同じで、4ドアの「セダン」、5ドアハッチバックの「スポーツ」、広い荷室を備えた「スポーツワゴン」の3タイプを用意する。

新開発のMZR型2.5Lエンジンは最高で170psを発生。従来の2.3Lエンジンはハイオクガソリンを使用したが、新しい2.5Lエンジンはレギュラー仕様。2.0Lエンジンは引き続き搭載される。坂道やワインディングなど、道路状況を判別してシフトする(AAS)電子制御5速・6速オートマチック変速機を採用。動力性能をさらに進化させた。2.5L車には4WDモデルも用意される。

また、ボディサイズを従来より大きくする一方で(全長:4,675mm→4,735mm、全幅:1,780mm→1,795mm ※セダン比)、高張力鋼板の採用拡大などで車重の増加を抑えている。燃費は従来モデルと同等(14.2km/L:セダン・2.0L車)。2WD車が「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」、4WD車が「平成17年基準排出ガス50%低減レベル」に認定されている。

安全面では、横滑り防止機構(DSC)やトラクションコントロールシステム(TCS)を2.5L車に標準で装備、2.0L車にオプション設定とした。安全装備では国内初となる「リアビークルモニタリングシステム」も採用。時速60km/h以上の走行時に、後方から接近する車両をレーダーで検知してドライバーに知らせる。また、先行車の速度を計測し、車間距離を制御する「マツダレーダークルーズコントロールシステム」や、駐車時に障害物を検知する「パーキングセンサー」をオプションで装備する。

室内では、ヘッダー(フロントウインドウとルーフの接点)の位置を最適化することで、クラストップレベルの前上方視界を確保。コンパクトな鞍型のリアシートヘッドレストで良好な後方視界も実現した。後席のニールームは13mm拡大。スポーツワゴンでは、リアゲートに連動してトノボードが自動的に折りたたまれる「カラクリトノボード」を採用した。また、オーディオ、エアコンなどの情報をインパネ上方の集中ディスプレイに表示し、ステアリング上のスイッチで操作する新開発「CF-Net(シーエフネット)」を装備。運転中の視線移動を抑えつつ、ハンドルから手を離さず容易に操作できる。

アテンザ スポーツ 25Z

アテンザ スポーツワゴン 25EX

インテリア ※スポーティブラック(スポーツ)

インテリア ※カームホワイト(セダン)

ステアリング リモート コントロールスイッチ

カラクリトノボード(スポーツワゴン)

空力に配慮したアンダーボディ

新開発のMZR型2.5Lエンジン