エルゴソフトは28日、全製品の販売を終了し、パッケージソフト事業から撤退すると発表した。現在 オンライン・ユーザサポートの対象とされる製品については、2009年1月末までサポートが継続される。
現在が同社が販売しているパッケージソフトは、日本語ワープロ「egword Universal 2」および「egword Universal 2 solo」、日本語入力システム「egbridge Universal 2」の3製品。Mac OS X専用アプリケーションとして、2007年10月にはMac OS X 10.5 (Leopard) の発売にあわせパワーアップキットを提供するなど、Macintoshの最新機能にキャッチアップする方針のもと開発が続けられてきた。パッケージソフト事業撤退の理由については、Mac OS Xにおける日本語環境の成熟が挙げられている。
egwordは、エルゴソフト設立から8ヶ月後の1984年9月、Apple Computer (当時) の16ビットマシン「Lisa」向けに発表開発された日本語ワープロソフト。その日本語変換エンジン部分は「egbridge」として単独製品化、当時Macintoshの総代理店だったキヤノン販売により独自の日本語対応が施されたDynaMac (ダイナマック) に同梱され、以後先進の日本語入力環境として、多くのMacintoshユーザから支持を集めた。
Macintosh以外のプラットフォームへの展開が図られた時期もあり、1986年にMS-DOS版egbridgeを発売したほか、光栄 (現コーエー) の傘下となった後の1994年にはegbridgeのWindows版、1995年にはegwordのWindows版の提供を開始したが、その後撤退。1999年にはBeOS版egbridgeもリリースしている。