Bunkamura ザ・ミュージアムにおいて2月2日より、「ルノワール+ルノワール展」が開催される。期間は5月6日まで。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《田舎のダンス》(部分) 1882-83年 油彩・カンヴァス 180x90cm オルセー美術館 (c)Photo RMN/H. Lewandowski/digital file by DNPACジャン・ルノワール 『ピクニック』、1936年 Paris, Collection Cinémathèque française, fonds Femis; D.R.

印象派の画家である父ピエール=オーギュスト・ルノワールと、その息子で映画監督ジャン・ルノワール。歴史に名を残した二人の巨匠に焦点をあて、父の絵画と息子の映画を同時に紹介する「ルノワール+ルノワール展」は2005年にパリで開催され大きな反響を呼んだ。

本展では、全体が4章で構成されており、第1章の「家族の肖像」では、父ルノワールが好んだ主題、家族の肖像画を取り上げ、息子ジャンが生涯を通じて父の作品に思いを巡らせ、それらの影響を深く受けていたことを明らかにする。第2章の「モデル」ではルノアール親子にとって創造への情熱の中核をなしていた「女性」を取り上げ、その共通点を探る。第3章の「自然」では、自然と一体化した調和の中から生まれた官能性、芸術性から、親から子へと受け継がれたものを発見する。第4章の「娯楽と社会生活」では、都会や田園地方の舞踏会、オペラや劇場など、父ルノワールの関心を惹きつけた主題を取り上げ、息子ジャンの作品に見られる諸場面と対比する。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《自画像》 1879年 油彩・カンヴァス 19x14cm オルセー美術館 (c)Photo RMN/J. G. Berizzi/distributed by DNPAC

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《陽光のなかの裸婦(試作、裸婦・光の効果)》 1875-76年頃 油彩・カンヴァス 81x65cm オルセー美術館(c)Photo RMN/H. Lewandowski/digital file by DNPAC

また「父が私に与えた影響を明らかにするために一生を送った」と語るジャン・ルノワールが製作した映画には、父ピエール=オーギュスト・ルノワールへのオマージュが色濃く見られ、両者の共通点と親子の絆が浮き彫りになる。

開館時間は10時~19時(毎週金・土曜日は21時まで。4月26日~5月6日は、9時~21時までで、入館は各閉館の30分前まで)。開催期間中無休となっている。料金は一般当日1,400円、大高生1,000円、中小生700円。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《コレットの農家》 1915年 油彩・カンヴァス 46x51cm ルノワール美術館、カーニュ・シュル・メール(c)Collection Musée Renoir Ville de Cagnes-sur-Mer