Mac OS forgeのZFS移植プロジェクトが、128bitファイルシステム「ZFS」の最新版ソースコードとバイナリパッケージを公開した。動作環境はMac OS X 10.5 (Leopard)、ソースコードのコンパイルには最新版のXcodeが必要。
公開された「zfs-102A」では、コードベースをOpenSolaris版ZFS build 72に更新。ビルド番号9A581のLeopardや、ZFSファイルシステムへの書き込み時に発生していたカーネルクラッシュの不具合を修正したほか、Finderを利用してファイルコピー / 削除できない過去のリリースの問題を解決した。
ZFS (Zettabyte File System) は、OpenSolarisで最初に実装された耐障害性ファイルシステム。128bitアドレッシングを特徴とし、64bitファイルシステムの160億倍という大容量を達成。複数のディスク装置で構成される「仮想ストレージプール」により、物理デバイスのミラーリングやホットスワップなどストレージ管理の簡易化も実現している。
Mac OS Xを対象としたZFSの移植は、Appleの開発者を中心にオープンソースモデルで進められ、その進捗状況はMac OS forge上で報告されている。LeopardにもZFSスタックは実装されているが、読み取りのみサポートと機能は限定的。なお、Apple自身も開発者向けWebサイト「Apple Developer Connection (ADC)」を通じ、Read / WriteをサポートしたLeopard専用のBeta版を配布している。