電気通信事業者協会(TCA)は10日、2007年12月の携帯電話・PHS契約数を発表した。年末商戦期で各社とも契約数を伸ばしたが、携帯電話の契約純増数では引き続きソフトバンクモバイルがトップとなるなど、順位は変わっていない。

携帯電話全体では55万4,500契約の純増で、累計はついに1億契約を超えて1億52万4,700契約となった。事業者別では、ソフトバンクが21万800契約の純増で8カ月連続純増トップとなり、以下純増数はKDDIグループの13万8,600、NTTドコモグループの12万1,500と続いている。KDDIは11月の約2倍、ドコモは同約2.5倍と純増数を大きく伸ばしてソフトバンクとの差を縮めたが、順位が変わることはなかった。なお、ドコモの2in1契約は2万7,900増えて累計21万900。

イー・モバイルは10月から12月までの3カ月間で8万3,600の純増となり、12月末時点での累計は20万を超える20万5,900契約となった。同社の発表によれば、このうち4万1,600契約が12月の純増分で、単月の契約数としては過去最高だったという。また、これまで契約数の公表は四半期ごとだったが、事業が軌道に乗ったため今後は他社と同様の月次発表にするとしている。

グループ 純増数 累計
NTTドコモ 121,500 53,150,500
KDDI(au・ツーカー) 138,600 29,554,800
ソフトバンクモバイル 210,800 17,613,500
イー・モバイル(※) 83,600 205,900
携帯電話総計 554,500 100,524,700

(※:イー・モバイルの純増数は10~12月の3カ月間)

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの純増数には、プリペイド契約および通信モジュールサービスについての純増(減)が以下の通り含まれる。

グループ 純増数のうち
プリペイド契約 通信モジュール
NTTドコモ -300 43,500
KDDI(au・ツーカー) 14,600 10,300
ソフトバンクモバイル -33,600 0

PHSでは、2007年8月以来純減ないし微増で続いていたウィルコムが、1万6,100契約の純増に転じた。同社では改善の理由として、秋頃から開始したキャンペーン「ウィルコム大感謝祭」などの営業施策が一定の効果を上げ、割賦販売方式「W-VALUE SELECT」の認知・利用が本格的に進んだことや、法人市場での新規契約獲得が伸びたことなどを挙げている。

また、今月7日にPHSサービスを終了したNTTドコモは、12月に携帯電話への契約移行が大きく進んだとみられ、9万6,500の純減となっており、12月末時点での契約数は15万5,300だった。TCAによる集計は月末時点の実績に基づいて行われるため、同社PHSサービスについて数字が発表されるのは今回が最後(2008年1月は集計対象外またはゼロ計上)となる。

グループ 純増数 累計
ウィルコム 16,100 4,616,900
NTTドコモ -96,500 155,300
PHS総計 -80,400 4,772,200