オランダのRoyal Philips Electronicsは、08年に1080p対応の液晶テレビがメインストリームになると予測する。北米担当のStewart Muller氏は、それらがPhilipsのテレビ製品ラインのコアであり、Perfect Pixel HD Engineを持つ同社の強みが生かせると述べる。だが、08年に同社がアピールするのは画質や性能ではなくデザインだ。
過去数年の間にホームエンターテインメントはユーザーのライフスタイルを現す存在になってきた。優れた性能を備えていても、ありきたりのデザインではアピールしない。インテリアや室内空間にとけ込むようなデザインが求められるという。同社が08年に打ち出すデザインコレクションは「ソフィスティケートされたヨーロッパデザイン」。エンターテインメント機器にありがちな、ごつごつとした男性的なデザインではなく、より女性的でスムースなアプローチだという。
同社は画面に合わせてLED照明が変化するAmbilightを一部の液晶テレビ製品に導入しており、昨年EU圏に投入した液晶テレビの「Aurea」は08年向けデザインコレクションの先駆けと呼べるような製品だった。CESではデザインコレクションとして「Ultimate Dream TV」という52型の液晶テレビを展示している。曲線的なベゼル、スピーカーが見あたらないシンプルなデザインが特徴。音響は背面に2つのパッシブラジエーターを搭載しており、ベゼル全体から迫力あるサウンドが出てくる。デザインコレクションはフラットTV製品を中心に、他のエンターテインメント製品にも広げていくという。
デザインあっての性能という考えは、新製品全体に貫かれている。例えばBlu-rayプレーヤーの最新モデル「BDP7200」もなめらかで簡素なデザインだが、その中身はProfile 1.1に対応している。Ambisoundシステムの新モデル「HTS6100」「HTS6515」も、昨年発表の兄弟モデルに比べると曲線的になった。
またデザインをアピールするプロダクトとして、スワロフスキーのクリスタルをあしらったUSBドライブやヘッドフォンを公開している。バレンタインデーまでには出荷する予定だという。