米Toshibaは、米国で開催される家電ショー「2008 International CES」の会場で、HDTVやHD DVDプレイヤーの新製品を発表した。発表されたのはテレビがAV500シリーズ、REGZAシリーズ、HD DVDプレイヤーが第3世代に位置づけられる製品だ。
REGZAでは、「TV・ゲーム」「ホームシアター」「スポーツ&アクション」という観点から3種類の製品を用意。ビデオプロセッシングエンジン「PixelPure」の4世代目を搭載し、従来の8ビットシステムの16倍となる4,096階調を再現。10ビットのパネルと併用することで16,384階調まで再現できるという。ゲーミングモードでは応答速度を改善。ベゼルをこれまでの2.13インチから1.51インチに狭額縁化した。
REGZA CV510シリーズは、32型(899.99ドル、3月)と37型(1,099.99ドル、3月)を用意。解像度は720pで、3つのHDMI1.3(レグザリンク)ポートも備える。
1080pのフルHD対応となるREGZA RV530シリーズは、CV510の機能に加えて、秒間120フレームに映像を倍速化。高速に動く映像でより滑らかに動きが再現できるようになった。さらに冷陰極蛍光管のWide Color Gamut(WCG)と呼ばれる技術を使い、色域を拡大。NTSC比で108%という高色域を確保した。32型(1099.99ドル、3月)から52型(2699.99ドル、3月)まで5モデルが用意される。
REGZA XV540は、x.v.ColorやDeep Colorをサポート、4つのレグザリンクポートを搭載。42型(1,699.99ドル、3月)、46型(2,199.99ドル、3月)、52型(2,899.99ドル、4月)が用意される。米国では3月または4月に登場予定。
最上位の位置づけとなるREGZA XF550シリーズは、「Super Narrow Bezel」と名付けた0.9インチの狭額縁により、本体サイズを変えずに液晶を大型化でき、これまでの37型のサイズに40型が、42型のサイズに46型が、46型のサイズに52型が収まるという。
黒の再現性を向上させる「DynaLight SuperContrast」も搭載するほか、SoundStripスピーカーシステム+SRS WOWも装備する。40型(1,999.99ドル、2月発売)、46型(2,499.99ドル、2月)に加えて52型(3,199.99ドル、2月)も投入する。
720p対応のAV500シリーズも投入。19型から42型までをラインナップ。黒の階調を向上させる「DynaLight」を搭載、HDMIポートに加えてPC入力端子も備える。価格は19型が429.99ドルで3月の発売。42型は1,299.99ドルで3月の発売となる。
次世代DVDのHD DVDでは第3世代となるプレイヤーを発表。エントリーモデルの「HD-A3」は1080iだが、上位モデルの「HD-A30」「HD-A35」は1080pの出力に対応。上位モデルはレグザリンクにも対応、テレビからの操作に対応している。価格はHD-A3が299.99ドル、HD-A30が399.99ドル、HD-A35が499.99ドル。
次世代光ディスクのフォーマット競争では、今回のCES開幕直前になってWarner Bros. EntertainmentがBlu-ray Discへの一本化を発表。ハリー・ポッターなどの人気作を抱える同社のHD DVD撤退は、HD DVD陣営にとって大きな衝撃だったようで、HD DVD Promotion GroupによるCESでの会見が直前にキャンセルになるほどだった。
Toshiba Americaによる会見では、最初に登壇したAkio Ozaka社長がWarner Bros.の撤退について言及し、「非常に残念」とコメントし、Digital A/Vグループのマーケティング担当副社長Jodi Sally氏も「HD DVDは死んだといわれるが、そんなことはない」と強調。両者とも、2007年の売り上げは非常に好調で、HD DVDがコンシューマにとってはベストなフォーマットであるとして、今後もHD DVDを推進していく意向を示していた。