ヤマギワは、2007年のミラノサローネで注目を集めた家具や照明の新作を集めた「2007年ヤマギワ照明・家具新作発表会」を東京・青山の「da driade(ダ・ドリアデ) AOYAMA」にて開催した。ここでは、注目デザイナーの作品が多く集まった家具を中心に取り上げる。

明るい自然光を取り入れた開放的な会場は1階と2階部分に分かれ、driade(ドリアデ)やZanotta(ザノッタ)をはじめとした新作家具を中心に並べられていた。まずは1階部分に並べられたdriadeから。

driadeは、1968年ミラノ南東部の都市・ピアチェンツァで設立。1960年代後半の合理主義デザインに対する反動の時代に生まれ、ポストモダンの台頭へ至る過激なデザイン論争の時代に成長していった。現在ではイタリアの代表的なモダン家具メーカーとして国内はもちろん、世界で高い評価を得ている。

driade「KOISHI」by Naoto Fukasawa

コロンとしたフォルムのカラフルな椅子。「au design project」などを手がけるプロダクトデザイナー・深澤直人氏によるグラスファイバーでコーティングされた椅子で、オレンジとホワイト、ブルーの3色展開。屋外での使用が可能で、公共施設などで利用される予定。以前同氏は「石」という室内向けの椅子作品を発表しており、材質をかえて小ぶりにしたのが今回の「KOISHI(小石)」。

driade「SUKI」by Toyo Ito

伊東豊雄氏による1980年代発表の人気作品を2007年に復刻。ステンレスサテン仕上げのアームチェアーで、1脚ずつナンバリングされている。

「S.MARCO」by Matteo Thun & Antonio Rodriguez

2007年は全体的にクラッシックなデザインがトレンドとのことで、写真の1人掛け用の小ぶりな椅子「S.MARCO」も、パリのビストロにあるようなクラッシックなデザイン。その一方で、脚はすっきりとしているのが今年流。

driade「MISS LACY」by Philippe Starck

レースをモチーフにしたエレガントな椅子。金型で成形したのち、1脚ずつ削りを入れて叩くなど、時間をかけて仕上げている。クラッシックなデザインながら、ステンレス素材の使用や、全体に出した透け感、すっきりとさせた脚部分などによって軽さを強調している。

driade「ORSA」by Rodolfo Dordoni

イタリアのソファーメーカーからも高く評価されているRodolfo Dordoni氏による、どっしりとしたソファー。2シーターソファーとデイベットを組み合わせ、コーナーソファーとしても活用可能。アームが低いのでフラットな雰囲気に。布張りのカバーは取り外し可能で、部屋に合わせて付け替えが可能。

driade「CLOVER」by Ron Arad

ポリプロピレンで作られた、斬新なデザインながら座り心地のよい椅子。まっすぐでも、横向きでも座ることができる。屋外のガーデンチェアーなどとしても使用可能。

今回は生活空間の総合的な提案として、家具だけではなくテーブルウェアの新作も展示された。

driade「TWS SNOW WHITE」by Antonia Astori

テーブルウェア「ホワイトスノウ」シリーズから、2008年春発売予定の新作。白雪姫をイメージし、様々なポーズや角度をとる女の子を白皿の上に描いている。6枚1セット。