米AMDは19日(現地時間)、クワッドコアCPU「Phenom 9600 Black Edition」の出荷を開始したことを明らかにした。これまでの"Black Edition"と同様に、動作クロックの倍率が可変となっているオーバークロック向けバージョン。価格は通常版Phenom 9600と同じ283ドルに設定されている。
「Phenom 9600 Black Edition」は、同社クワッドコアCPU「Phenom」シリーズとしては3モデル目となる製品。すでに発売されているPhenom 9600(2.3GHz)/9500(2.2GHz)が倍率固定であるのに対し、Black Editionは倍率可変であるのが特徴で、ユーザーが自由に動作クロックを設定することが可能となる。
動作クロックは2.3GHzで、倍率可変である以外の仕様は通常版のPhenom 9600と同様。動作電圧は1.1~1.25Vと変わらず、TDPも95Wのままだ。パッケージはSocket AM2+。同社のプロセッサ価格表は本稿掲載時にはまだ更新されていないが、価格は通常版9600と同じとのことだ。
Phenom 9600 Black Editionの仕様OPN | HD960ZWCJ4BGD |
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動作クロック | 2.3GHz |
L1キャッシュ | 512KB(各コア128KB) |
L2キャッシュ | 2MB(各コア512KB) |
L3キャッシュ | 2MB(共有型) |
対応メモリ | DDR2-1066MHz |
バス | HyperTransport 3.0(3.6GHz) |
パッケージ | Socket AM2+ |
製造プロセス | 65nm SOI |
トランジスタ数 | 約4億5000万個 |
ダイサイズ | 約285平方mm |
動作電圧 | 1.1-1.25V |
TDP | 95W |
なお日本AMDによると、国内での発売は25日を予定しているという。Phenom初のBlack Editionということで、ユーザーの反応も気になるところだ。
また同時に、パワーゲーマー向けの共有・学習・創作サイト「AMD GAME! Wiki」の開設もアナウンスされている。ユーザーはこのサイトで、ゲームのヒントや裏技の共有、動画の投稿、自慢のゲームシステムの紹介、質問のやり取りなどを行うことができるという。