三菱重工は、2008年モデルのビーバーエアコン「SJ」(ハイグレードモデル)「ZJ」(標準モデル)シリーズを発表した。1月下旬より順次発売予定で、価格はオープン。推定市場価格は、SJシリーズの冷房能力4.0kW機「SRK40SJ2」で24万8,000円前後、2.8kW機「SRK-28SJ」で22万8,000円前後、ZJシリーズの4.0kW機「SRK40ZJ2」で16万8,000円前後、2.8kW機「SRK28ZJ」で9万9,800円前後。

「エリア空調」機能を装備した「SJ」シリーズ

SJシリーズの特徴となっているのが「エリア空調」機能の搭載。エリア空調では、部屋全体を5つのエリア(部屋全体を4分割した各エリアと中心部分)に分け、どのエリアを、どの程度空調するかをセレクトする。エリアの組み合わせは16種類用意されており、上下左右に動く2組のフラップにより、2つのエリアまでの空調をコントロールする(左右のフラップをマニュアルで動かすことも可能)。部屋をエリアごとに分けて空調を行うのは、2008年モデルの一種の流行りのような機能だが、他社のモデルでは、センサーによって人のいる場所を検知し、そのエリアの空調を多行うというケースが多い。自分でエリアを選択するSJシリーズと、どちらが使いやすいか意見の分かれるところだろう。いずれにせよ、このエリア空調により、同じパワーでも、人がいる場所だけを、効率的に素早く空調することができ、より省エネ運転が可能となる。SJシリーズには、部屋の湿度を検知して、それに応じた運転を行うエコモードも装備されている。

また、モーターやインバーターの効率を高めるデュアルボルテージベクトルPAMの採用、フィン形状の最適化による熱交換効率の高性能化により、省エネ性能だけでなく、低温時の暖房能力や最大暖房能力もアップ。外気温が2°Cの時でも、7.2kWの暖房能力を確保している(SRK40SJ2)。さらに、ジェットエンジンの翼形状設計に使用される数値流体力学を風路設計に応用した「NEW JET BODY」により、15mの距離にまで気流が到達する(SRK40SJ2)。これらにより、大風量で、瞬時の暖房や冷房が可能となった。

効果が復活する「再生脱臭フィルター」や、室内のアレル物質などを分解/抑制する「バイオクリア運転」機能も搭載。温度だけでなく、部屋の空気もクリアに保つことが可能だ。バイオクリア運転は、エアコンの累積運転時間から実行時間を自動判定する。なお、内部クリーン運転は換気運転と連動する。

同時発表されたZJシリーズは、標準モデルという位置付けだが、左右独立ルーバーの搭載や、「バイオクリア運転」、「内部クリーン運転」など、一般的にはミドルハイクラスのモデルに搭載されている機能を装備した、ハイコストパフォーマンスモデル。室内機の横幅が790mmに抑えられているのも特徴となっている。