本田技研工業は21日、同社の上級セダン「インスパイア」をフルモデルチェンジし、発売する。商品魅力度を向上させながら、価格は330万円から390万円と、前モデルとほぼ同じ価格帯に設定した。
5代目となる「インスパイア」は上級セダンとしてのスポーティな走りと上質さをいっそう高め、"走る・曲がる・止まる"といったセダンのもつ基本性能を大幅に進化させたという。また、デザイン・空間・走り・機能などにおいて、ダイナミズムとインテリジェンスの両立を目指して開発されている。
国内初投入となる新開発V型6気筒3.5L(リッター)「i-VTEC」エンジンは、走行状況にあわせて6気筒、4気筒、3気筒での燃焼に切り替える可変シリンダーシステム「VCM(Variable Cylinder Management)」を採用し、国産3.5Lクラスセダンとして唯一(同社調べ)の無鉛レギュラーガソリン仕様でありながら、206kW(280ps)、342Nm(34.9kgm)の高出力・高トルクを達成。また、実用燃費も大幅に向上させた。
充実の安全装備として「運転席用&助手席用i-SRSエアバッグシステム」「前席用i-サイドエアバッグシステム」「サイドカーテンエアバッグシステム」を全タイプに標準装備。併せて独自の「コンパティビリティ対応ボディ」により、相手車両への攻撃性低減を図っている。また、追突の危険性を判断しドライバーに警告を与えるとともに、万が一の衝突時の被害を軽減する追突軽減ブレーキ「CMBS(Collision Mitigation Brake System)」と「E-プリテンショナー」を35iLに標準装備している。
上級セダンとしてのダイレクトな操作感と乗り心地を実現するために、新開発のサスペンションや、低重心化・低慣性化を実現した軽量・高剛性ボディを採用。上質なインテリアデザインやさまざまな装備と合わせ、あらゆるドライビングシーンにおいて乗る人が心地よく、ゆとりと上質を感じる空間を追求したという。