日産自動車は世界初の技術として、アクセルペダルを押し返すことで自車と先行車両との車間距離維持を支援する「ディスタンスコントロールアシスト(インテリジェントペダル)」と、前方のカーブの大きさに応じて車速を制御する「インテリジェントクルーズコントロール(ナビ協調機能付)」を12月に発売する「フーガ」に搭載すると発表した。
「ディスタンスコントロールアシスト」は、車両前部のレーダーセンサーからの情報をもとに、先行車両との車間距離や相対速度を計算。それに応じてブレーキを制御するとともに、アクセルペダルを踏んでいる場合にはアクチュエーターによりペダルを押し戻し、ドライバーの車間維持操作を支援するもの。
動作としては、自車が先行車両に近づいた場合、ドライバーがアクセルペダルを戻すと、システムが滑らかにブレーキをかけて減速する。ドライバーがアクセルを踏み続けているとアクセルペダルを押し戻す方向に力を発生させ、アクセルペダルを戻す操作を支援する。ドライバーがアクセルペダルを戻すとブレーキをかけて減速する。
先行車両の減速などにより、ドライバーのブレーキ操作が必要だとシステムが判断した場合は、ディスプレイの表示とブザーで警報を発するとともに、アクティブ アクセルペダルがペダルを押し戻す方向に力を発生させ、ドライバーがアクセルペダルからブレーキペダルへ踏みかえる操作を支援する。
従来の「インテリジェントクルーズコントロール」は、車両前部のレーダーセンサーからの情報により、先行車がいる場合は、車速に応じた車間距離を保ち、先行車がいない場合は、ドライバーが設定した車速で定速走行するもの。今回は、これに「全車速追従機能」「ナビ協調機能」が追加された。
全車速追従機能は、制御する車速の範囲を従来の約5~100km/hから、停止(0km/h)まで拡大し、先行車両が停止した時は、自車もそれに応じて停止するもの。
ナビ協調機能は世界初の技術で、ナビゲーションシステムからの情報をもとに、前方のカーブの大きさに応じて自車の車速を制御。ドライバーの加速・減速操作を支援する。前方のカーブの大きさに応じて緩やかに減速し、カーブを抜けて直線路になると、再びドライバーが設定していた車速まで滑らかに加速する。
なお、ディスタンスコントロールアシストとインテリジェントクルーズコントロールを同時に装着した場合、ステアリングにあるスイッチによってシステムを切り替え、任意に使い分けることが可能。