米MicrosoftはPlaysForSureのWebページにおいて、「PlaysForSure」のロゴを「Certified for Windows Vista」ロゴに変更することを明らかにした。同サイトでは名称が変わるのみで、PlaysForSureと同様の互換性を保証するとしている。またデバイス製品がロゴを取得するためのテスト要件も従来と同じだという。

PlaysForSureは、ポータブルメディアプレーヤーやメディアレシーバーなどのデバイスとソフトウエア、オンラインサービスの互換性を消費者に伝えるために、Microsoftが米国で展開していたロゴプログラムだ。例えばPlaysForSureロゴが貼られた音楽プレーヤーを購入すれば、PlaysForSureロゴを備える全てのオンライン音楽ストアを利用できる。Windows MediaコーデックとWindows Media DRM、Microsoft Media Transfer Protocolを軸としたエコシステム拡大を狙ったロゴプログラムだった。

一方Certified for Windows Vistaは、Vistaの機能に対応し、MicrosoftがVistaで実現しようとしている使い勝手・信頼性・品質の基準を満たしながら優れた利用体験をユーザーにもたらすデバイスに提供される。Windows Vistaのエコシステムを形成するためのロゴプログラムだ。

今年4月からPlaysForSureデバイスがCertified for Windows Vistaロゴの資格認定対象となったが、これまで2つのロゴプログラムは提供目的が異なっていた。例えば、Microsoftが米国で販売しているメディアプレーヤーのZuneはCertified for Windows Vistaの条件を十分に満たすが、他のWindows Media対応のオンラインサービスには対応しないため、PlaysForSureには当てはまらない。このような違いを、今後どのように収束させるかについて、Microsoftは明確な説明を行っていない。

MicrsoftのWindows MediaのユーザーフォーラムやChannel 9では、ロゴの変更が混乱を招くという意見が目立つ。Appleへの対抗勢力としてPlaysForSureは成功したとは言い難いが、Microsoftがアピールしてきた通り、音楽やビデオを扱うデバイスとサービスの互換性を分かりやすく伝えてきた。それだけに、その点を評価しているパートナーはWindows Vista中心のロゴプログラムになることに戸惑っている模様だ。