文化観光部は、韓国音楽著作権協会(以下、KOMCA)と、日本音楽著作権協会(以下、JASRAC)による、音楽著作権に対する相互管理契約締結を承認したと発表した。

KOMCAとJASRACはそれぞれ韓国および日本における、作曲家や作詞家などの音楽著作権者の権利を管理するための団体だ。これらの団体は通常、外国の著作権団体とお互い管理契約を結ぶことで、外国で使われる自国の著作権物を管理し、著作権料を効率的に徴収できるような体制を整えている。しかし日韓間においては、この契約が締結されていなかった。

文化観光部によると、日韓の場合は音楽販売会社同士や仲介業者などを通じて、別個に著作権使用料をやり取りする場合を除いては、放送やカラオケなどで音楽が利用されることに対して、公式に著作権料を受け取ることができていなかったという。

こうなっていたのは、日韓の政治的な摩擦などがあったためだ。1998年から韓国政府が進めてきた「日本の大衆文化開放方針」により、著作権の相互管理契約については何度か論議が巻き起こっていた。しかし両国の政治問題が起こるたび、日本の大衆文化開放が一時中断されるなどし、これにより契約締結も遅延となっていたのだ。

しかし両国の交流が盛んになった昨今、そう言ってもいられなくなった。日本では『冬のソナタ』を始めとする韓流ドラマが、韓国では女性を中心に"日ド"(日本のドラマの略語)が人気を博している。これを受けて、両国間における同契約締結へ向けての協議を本格的に再開せざるをえなくなったようだ。

今後は日韓間の音楽著作権管理がスムーズに行えるようになり、両国の文化交流も活発になることが予想される。