――従来のVisioに比べて、「Visio 2007」の特徴は何でしょうか。
2005年の内部統制ブームの際、マイクロソフトとして初めて内部統制対応のソリューションとなったのがVisioで、それ以降、文書化ツールとしての活用をアピールしてきましたが、「Visio 2007」になっての大きな特徴は、「ピボットダイアグラム」の機能が加わったことです。この機能により、内部統制の整備状況の評価、運用状況の評価にも活用できるようになりました。
ピボットダイアグラムを使えば、リスク・コントロール・マトリックスなどのExcelに登録されているデータを集計し、現状を可視化することが可能になります。例えば、購買のプロセスでリスクが5つ、コントロールが3つあるとして、そのコントロールが実行できているかどうかを、ピボットダイアグラムを使って分かりやすく表現することが可能になります。例えば、運用状況が悪ければ赤、良ければ青といった具合に、分かりやすく表示されます。
――ExcelやWord以外に、マイクロソフトの他の製品との連携はできるのでしょうか。
情報を共有して管理するためのSharePoint Serverにより、テストの結果、進捗状況、関連するドキュメントを一元管理することでさまざまなメリットが生まれます。例えば、Visioで作った文書を上司やプロジェクトチームに承認してもらうなどの作業が、SharePoint Serverで簡単にできます。
文書化で作りあげたものが適正なものなのか、役立っているのかどうかなどのチェックができるのも同製品の特徴です。チェック結果を入力し、上司とプロジェクトメンバーが承認したものを、SharePointで集計し、進捗状況が確認できるわけです。
――「Visio 2007」を使いこなすコツはあるのでしょうか。
Visioならではの便利な機能をぜひ使ってほしいと思っています。同じ会社の製品ということもあり、ExcelやPowerPointのように使う方が多いのですが、当社が全国各地で開いているセミナーや弊社Webサイトを見ていただいて、Visio独自の機能を知っていただきたいと思います。
また、内部統制というコンプライアンスの一環には違いありませんが、業務効率の向上と両立させるという視点を忘れずに、あまり細かく文書化することにこだわらないようにしてほしいと思います。あくまで、コンプライアンス対応は、企業価値向上のための手段ということを認識して、Visio内部統制文書化ツールを使っていただければと思います。